前回は…

足関節捻挫の新しい考え方

ということで解剖学から考えられる私なりの足関節捻挫の考え方について解説しました。

そして今回は足関節捻挫を受傷してからのアイシングの意味その後の血管反応について解説していきたいと思います。

これを知れば…

RICE処置だけがアイシングの意味でないことが理解でき、また足関節捻挫後の脈管系の大切さがわかります。

ぜひ興味がある方は読み進めていただきたいと思います。

 

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RICE処置

足関節捻挫後のRICE処置は大変有名であるため皆さんご存知かと思いますが簡単に説明しておきます。

旧RICE処置

Rest:患部安静

Ice:患部冷却

Compression:患部圧迫

Elevation:患部拳上

新RICE処置

Rest

Immobilization:患部固定

Cool:患部冷却

Elevation

 

患部冷却に関しては特に言葉が変わっただけで違いはないようですが、一番変わったのは…

圧迫から固定へと変更になった点です。

患部圧迫という抽象的な表現からより具体的に患部固定へと変更されたようです。

 

 

足関節捻挫後の反応

足関節捻挫ではまず…

組織損傷

⇒ 損傷部位の炎症

⇒ 炎症による血管浸透性増加

⇒ 患部腫脹

⇒ 組織間隙の増加

⇒ 循環阻害(虚血)

⇒ 細胞壊死

へと繋がっていきます。この段階を踏み最後に起こるのが…

二次的低酸素性障害になります。

要するに損傷部位以外にも組織の圧迫を受け、循環が悪くなり、被害を受けるということです。

そのためにアイシングが必要なのです。

 

アイシングは患部外のためでもある!

確かに急性期の適切なRICE処置は大切です。

それに加えて先ほど説明した損傷部位以外の組織も守らなければいけません。

だからアイシングは…

患部とその患部周辺まで行ってください!

それは患部の適切な処置で炎症を抑えることに加えて…

患部外周囲組織の代謝を冷却によって落とし、患部外への影響を最小限にとどめます。

これにより不要な代謝活動を押さえられ、患部外組織を守っておくことも重要です。

 

 

足関節捻挫後の血管反応

足関節捻挫後は…

血管が拡張し、血流が増加します。

そして血管浸透性が増加するに伴い、血流が低下し始めると血液粘性が増加していきます。

その後、血管外の間隙に間質液が溜まり浮腫を形成します。

 

浮腫形成と足背動脈

足背には前脛骨動脈から分岐した足背動脈が張り巡らされています。

そのため残留した浮腫が足背動脈を圧迫し、痺れ感など起こす原因にもなります。

ここでは血液循環を阻害する浮腫軽減を最優先するべきではありますが、足関節捻挫後の筋スパズムについても考えておかなければいけません。

 

 

足関節捻挫後の治療対象

足関節捻挫による外側靭帯への急激な負荷により周囲の筋肉は筋スパズムを起こします。

程度にもよりますが、下腿を覆うほとんどの筋肉に筋スパズムが起こる可能性があります。

そのため下腿のコンパートメントを起こしたりするとそれだけで血液循環を妨げます。

ここで着目したいのは筋スパズム前脛骨動静脈です。

筋スパズムは他の組織にも影響を与えるためすぐにでも解除することが必要なためまずは適切なRICE処置を行うことが筋スパズムを抑制します。

前脛骨動静脈に関して以前も足関節捻挫についてお話しした時に書きましたが、前脛骨動静脈は一緒に骨間膜を通過します。

浮腫改善には血液循環が大きく関与してきます。

そのため足背動脈に関与する前脛骨動静脈は治療対象になると思います。

治療方法としては前脛骨動静脈が通過する骨間膜へのモビライゼーションが効果的です。

 

 

いかがだったでしょうか。

いつも見ている足関節捻挫がより少し理解を深めて学べたのではないでしょうか。

恐らく突き詰めていくともっともっと奥深いと思います。

これから足関節捻挫を学んでいくうえで参考になれば幸いです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。