膝関節の可動域制限をみるときは

筋肉や靭帯などに加えて

関節包による可動域制限についても

知る必要性があります。

 

でも関節包による可動域制限

といっても簡単にわかるものでもなければ

改善することも容易ではありません。

 

しかし関節包の特徴を捉え、

関節包への理解を深めることは

膝関節を知るためへの

大事な知識の一つになります。

 

今回はそんな

膝関節の関節包に焦点を当てて、

解説していきたいと思います。

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関節包の役割

1,緩衝作用

膝関節は荷重関節である上に

屈曲と伸展という動きの中で

大腿骨と脛骨という

大きな骨により構成されている。

そんな関節面の大きい

関節の一つの緩衝作用としての

機能を持ち合わせている。

 

 2,滑液の調整

滑液は膝関節の動きを

柔軟にそして円滑に行う上で

欠かせないものである。

そんな滑液の調整を行っているのが

関節包の滑膜になります。

 

3,固有感覚受容器

膝関節の動きを

中枢へと伝達する働きをもつ

固有感覚受容器。

もちろんそれは関節包にも

存在することで、

膝関節の屈曲、伸展以外の

細かい動きも感知する役割がある。

 

 

 

関節包の特徴

1,膝蓋骨とはつかない

基本的に関節包は

半月板の周りに付着して

膝関節全体を覆っている。

そんな中、膝蓋骨との

繋がりはないとされている。

もちろん膝蓋骨下には存在するため

全く関係性がないわけではないが

付着はしていないということです。

 

以前

【変形性膝関節症シリーズ】 膝が曲がらない!! こんな時に考える3つの要因

でもお話ししましたが

膝蓋骨は膝関節の可動域制限にも

重要な役割を担っているため

単独での動きの確保も

重要かと思います。

 

2,内外側側副靭帯との関係

結論から言うと、

内側側副靭帯と関節包は付着しているが

外側側副靭帯は関節包との付着はない。

膝関節の伸展位では

主要な靭帯(前十字靭帯、後十字靭帯、

内側側副靭帯、外側側副靭帯)が

全て緊張します。

そのため膝関節伸展位での

内側側副靭帯の緊張は

関節包へと伝わります。

逆に

関節包が拘縮を起こしていると

その影響は内側側副靭帯へと伝わる

構造であるとも言えます。

 

3,膝関節筋との関係

膝関節筋に関しては

先ほども出てきました

【変形性膝関節症シリーズ】 膝が曲がらない!! こんな時に考える3つの要因

でお話ししました様に

とても重要な筋肉の一つであり、

関節包とも繋がっています。

特に膝関節筋は

膝関節が伸展する際にも

関節包を上方へ引き上げるため

膝関節筋による引き上げ力が落ちると

膝関節の運動にも少なからず影響を及ぼし

滑液循環にも影響すると言われています。

 

 

いかがだったでしょうか。

今回は関節包の役割と特徴についてでしたが

知っているようで知らなかった知識も

あったのではないでしょうか。

 

すぐさま治療で効果を出せるという

話ではありませんが、

知っていないとできることはありませんから

まずは知っておくことも大切ではないかと

思います。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。