医師から…

「これは腰痛に大変よく効く薬です。5日間食後に服用してみてください。きっと痛みが良くなりますよ。」

こういわれて薬を5日間飲み続けて腰痛が良くなった人はたくさんいます。

他にも…

「この治療機器はアメリカで臨床研究され、日本に入ってきた最新の腰痛治療機器です。

是非、あなたの症状はこの機械での治療で良くなるはずですから続けてみてください。」

こうやって治療を続けて腰痛が良くなる人もたくさんいます。

…例え、この薬と治療機器が腰痛と無関係であっても…

さぁこの心理テクニックをご存知ですか?これを…

プラシーボ効果といいます。

権威のある医師から薬や治療を勧められて実行するとそれだけなんだか良くなったような気分になるんです。

これはよく【偽薬効果】とも呼ばれ、有名な心理テクニックなためご存知の方もいらっしゃるんではないでしょうか。

まぁもっと平たく言えば、『思い込みの力』を利用しているといえるかもしれません。

もちろんこれが医師ではなく、信用できそうもない通りすがりのおじさんなら効果は激減するでしょう。

しかしこれが医師であったため、絶大な効果を引き出せた可能性の方が大きいのです。

ではこのプラシーボ効果、もう少し詳しく見ていき、実生活や仕事で生かせないか考えていきましょう。

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プラシーボ効果が逆効果を生むとき…

先に名称を伝えておきますが、先ほどのように腰痛が好転する場合を【プラシーボ効果】といいますが、その反対に腰痛が悪化するような場合は【ノーシーボ効果】といいます。

要するに…

「この薬は効く人には効くんだけど、効かない人には全く効かないどころか、反対に痛みを強くしてしまう可能性があるんだよね。

しかし、ものは試しだからちょっとやってみようか。」

とか…

「この治療機器はアメリカでは臨床研究が進んでいるんだけど、日本ではまだまだなんだよね…

まぁ骨格の違いはあるけど同じ人間だから大丈夫でしょう。

悪くなれば違う治療をしてみればいいんだからちょっとやってみてよ。」

これ聞いただけで何となく嫌な予感がしますよね…

こうやって悪い影響・結果を引き寄せてしまうことを【ノーシーボ効果】といいます

プラシーボ効果とセットで覚えておくといいかもしれませんね。

 

プラシーボ効果って思い込み?

まぁそう捉えられても全く間違いではありません。

実際に自己暗示のように…

『自分はできる。他の人ができていることが自分にできないわけがない!』

『今この状態は最高の環境だ!ここでは成功しか考えられない!』

ちょっと大げさかもしれませんが、自分自身に言い聞かせるには思い込み(自己暗示)もプラシーボ効果として活用できると思います。

しかし元来、プラシーボ効果は自分でかけるものではなく、他人からの指示でかけられるものです。

だからこの人をもっと伸ばしていきたいという時に使うとより効果的だと思います。

例えば…

「君の周りには最高のコーチと最高のライバルが存在する。

みんなと協力し、どこまで優秀な大学に通れるか挑戦してほしい。」

とか…

「君を支える両親は親としても経営者としても最高の人物だ。

両親から多くを学ぶことで君はまだまだ成長できる。

是非、今この学生時代の間に両親から多くを学び、最高の人生を手に入れられると証明してほしい。」

何か例えがアメリカっぽいというか日本っぽくないですが、なんとなく理解できましたでしょうか。

 

仕事の場面で生かすには?

私たち理学療法士を含めた治療家の人たちにわかる話で例えを出してみましょう。

「これ〇〇先生(業界有名人)がすごく効果がある治療法だって言ってたよ」

「この(有名な)〇〇テクニック、臨床での効果が治癒率90%超えるテクニックらしいよ。」

こういって伝えられたものは早速試す人がいるでしょうし、これによって治療技術が向上する人もいると思います。

もちろんここに確かな根拠がなくても…

『あの〇〇先生が言っているなら、本当なんだ!』

『あの有名な〇〇テクニックがこんな効果があるなら使わない手はない!』

とポジティブな思考をもって積極的に取り組む可能性が非常に高まります。

相手に頼むときにも一活用

ただ単に人にお願いごとをするんであれば、相手だって受けたくないときもありますし、気が乗らないお願いごとであれば当然、クオリティーも低くなることは考えられます。

そこで一言、添えてあげましょう。

「君なら最適だと思って…」

「君なら誰よりも一生懸命取り組んでくれると思って…」

こう添えられるだけで、期待感をあおられ…

『自分はできるんだ!』

そう思ってくれる可能性が確実に高まります。

もちろん多用し過ぎるとまたうまく乗せられたーと不満を垂らすこともあるかもしれないので本当に必要な時に取っておくことも重要です。

 

まとめ

相手をポジティブな方へ誘導することをプラシーボ効果
相手をネガティブな方へ誘導することをノーシーボ効果
自分でかける方法や他人からかけられる方法もある
リハビリの世界でも十分活用可能

 

いかがだったでしょうか。

プラシーボ効果、一度は聞いたことがあるんじゃないでしょうか。

しかしその活用方法はあの偽薬の話以外あまり知られていません。

だからこそ自分で作り、活用することでよりコミュニケーションの幅が広がります

是非あなたも色々考えながら活用してみてください。

それでは今回も最後までご覧いただきましてありがとうございました。