【フット・イン・ザ・ドア】テクニックって聞いたことがありますか?

理学療法士の方なら聞いたことがある人の方が少ないと思います。

営業をする人何かは結構心理学に詳しい人が多いですし、このテクニックを使って仕事をしている人もいるでしょうから知っている人も多いでしょう。

じゃこのフット・イン・ザ・ドアテクニック、どんな使い方でどんな時に使うのか?

最初のタイトルで『すごく難しいお願いだけど聞いてほしい…』と書いてるので何となくお察しはつくと思いますが…

まぁすごく難しくなくてもいいんです。

しかしより効果的にあなたのお願い、要求をのんでくれるようにするテクニックになっています。

是非、お願い事をするのが下手な人、ちょっと今お願い事するための言い方を考えている人なんかに見て参考にしてもらえればと思います。

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【フット・イン・ザ・ドア】テクニックとは…

簡単に説明すると…

最初に簡単なお願いをのんでもらうことで、それ以降の難しい(狙いを定めていた)お願いを受け入れてもらいやすいようにすること。

と、言葉で言っても少々わかりにくいと思うので、実際よくある例を出して説明していきたいと思います。

私  「申し訳ありませんが、少々お時間頂き、待機児童に関するアンケートにお答えいただけませんか?」

相手 「はぁ、それくらいならいいですよ」

…アンケートを書き終わる…

私  「アンケートのご記入ありがとうございます。すいませんわたくし、待機児童を守る会の代表をしておりましてもしよければ待機児童をなくすための活動資金として1,000円ほど寄付していただけないでしょうか?」

相手 「(しぶしぶ)…はい。」

こんな感じです。わかりましたか?

最初は【アンケート】という簡単なお願いを聞いてもらってから、【1,000円の寄付】という難易度の高い要求に応じてもらいました。

いやもちろん全員が成功するとは限りません。しかし私が急に現れて…

「わたくし、待機児童を守る会の代表をしている者です!是非、1,000円寄付して下さい!!」

急にこんなこと言われてもびっくりして寄付なんかしませんよね?

というかすごく怪しくないです?

だからフット・イン・ザ・ドアテクニックでは最初に簡単なお願いをして相手に行動させるんです。

(アンケートに断られたら元も子もありませんが…)

一貫性の原理

最初に何らかの行動をさせる。

それがアンケートであれ、話を聞くとか、簡単なことであれば何でもいいんです。

しかしここで大事なのが、人間には何か物事を行う時に一貫して行うという習性があるんです。

わかりますか?だから…

【待機児童に関するアンケートをする】 

⇒ 【待機児童のことを考える】 

⇒ 【(大半の人が)出来れば待機児童が少なくなってほしいと思う】 

⇒ 【寄付を要求される】 

⇒ 【待機児童が少なくなってほしいと思うから寄付をしないといけないと考える】 

 【寄付をする】

一貫してますよね?

もしこれが、『待機児童?俺には関係ないからアンケートも適当でいいや』なんて人だったら寄付もする確率は格段に減りますよ。

だからアンケートを取る相手も重要ですよね?

小さい子を持つ子育て世代かお孫さんがいるような50~70歳代世代とか…

ちょっといやらしい考えかもしれませんが、考えたときに大体この辺りが狙い目になるんじゃないですか?

 

リハビリする環境で考えてみましょう

こんなこと言われなくてもわかってると思いますが、患者さんはリハビリを受けている時間よりそうでない時間の方が圧倒的多いわけです。

だからリハビリをしている時間以外の時間をいかに有効に使うかが早く痛みを解消させたり、関節可動域・筋力を改善させることに繋がるかは十分承知していると思います。

しかし人は本当に怠惰な生き物です。

人が見ていなければなかなか努力できなかったり、次からやればいいや!などすぐに諦めてしまいがちです。

そんな気持ちを私たちも【フット・イン・ザ・ドア】テクニックを使って少しでも患者さんの訴え・Needを解決していきましょう。

例えば、自宅で腹筋・背筋を100回を目標とします。

もちろん最初は簡単なお願いからスタートしてくださいね。

私  「〇〇さん、クリニックでのリハビリにも少しずつ慣れてきましたね。ではそろそろご自宅で〇〇さんにしていただきたいトレーニングがあるのですが少しよろしいですか?」

相手 「はい!で、それはどんなトレーニングですか?」

私  「深呼吸するだけです」

相手 「えっ!?深呼吸するだけ?そんな簡単なことでいいんですか?」

私  「そうです。仰向けになって大きく深呼吸するだけです。それも一日一回。深呼吸を10回繰り返すだけでいいです。できますか?」

相手 「そんな簡単なことなら出来そうです」

と最初は本来鍛えるところに付随する筋肉を鍛える運動の最小負荷から始めれば、難なく始められます。それが…

私  「〇〇さん、クリニックでのリハビリにも少しずつ慣れてきましたね。ではそろそろご自宅で〇〇さんにしていただきたいトレーニングがあるのですが少しよろしいですか?」

相手 「はい!で、それはどんなトレーニングですか?」

私  「腹筋・背筋を100回です」

相手 「えっ!?絶対無理ですよ!」

私  「いいからやって下さい!やれるだけでいいので!」

相手 「…はい…」

こんな言われても絶対しませんよね?私なら100%しませんね。

だからまずは簡単なところから始める。これが原則です。

そこから負荷を徐々に増やして目標とするところまで行けばいいんです。

結果、そのトレーニングが習慣になれば成功です。

そのためにはこのような心理テクニックを知っていることで相手を掌握できる可能性があることを知っておいてほしいと思います。

 

まとめ

小さい要求から大きい要求をのんでもらうことを【フット・イン・ザ・ドア】テクニックという
人間には一貫性の原理があることを応用する
リハビリの環境でも十分に応用可能

 

いかがだったでしょうか。

まぁ例えもよくある話っちゃ話で少し面白みに欠けたかもしれません。

しかし上手いことこのテクニックを使っている人もいます。

そんな人は他の人よりコミュニケーション能力が高いです。

是非、あなたもせっかく知ることができた【フット・イン・ザ・ドア】テクニックを活用してみてください

それでは今回も最後までご覧いただきましてありがとうございました。