臨床においてしばしば立位での姿勢保持より

座位での姿勢保持による腰痛を訴える患者さんがいらっしゃいませんか?

座位保持にて伸張される身体後面の軟部組織の問題も考えられますが、

今回は「腰椎椎間板」に焦点をあててお話ししていきたいと思います。

 

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椎間板と髄核の理解

みなさん学生時代に椎間板内圧が高まる姿勢については勉強されていると思います。

今回の内容はその延長線になります。

座位での椎間板内圧は立位時と比べおよそ1.5倍になり、それが長時間になると2.5倍にまで上昇します。

これは皆さんご存知かと思います。

 

ここで今回は椎間板と髄核のより詳しい構造・機能について説明します。

・環椎・軸椎間に椎間板はなく、仙骨までの23椎体間に存在する。

・衝撃吸収、体重・負荷伝達、椎体連結の機能を持つ。

・出生時の椎間板は全脊柱長の約50%に及ぶ。

・成人においては全脊柱長の約25を占め、特に腰椎では33と大きい。

・椎間板を構成する線維輪は6~10層あり、線維傾斜は30°~70°と複雑である。

・そのため多方向への動きに柔軟であり、かつ強度を兼ね備えており髄核を包み込んで守っている。

・髄核は出生時80%ほどの水分量だが、高齢になると70%を下回ってくる。

・髄核の位置は頸椎・胸椎では中央に位置するが腰椎では後方に位置する

・髄核にも椎体からかかる力の伝達や負荷の分散、可動性の維持などの機能を兼ね備える。

 

他にも椎間板と髄核の特徴があるでしょうが、今回の座位保持での腰部痛というところに焦点を当てれば特に太字で記載しているところが特に着目するポイントと言えるでしょう。

他脊柱においても腰椎では椎間板の占める割合が多く、髄核が後方に位置しているため後方椎間板がストレスを受けやすい環境であることはご理解いただけるかと思います。

 

 

椎間板性腰痛と仙腸関節性腰痛の違い

この二つの大きな違いといえば、疼痛消失における時間でしょうか。

要するに椎間関節や仙腸関節などの関節由来の腰部痛に関しては関節へのアプローチで痛みが消失することがありますが、椎間板性腰痛は椎間板自体の損傷や変性も相まって生じるため関節アプローチでは即時性のある疼痛消失はしません

 

当然リハビリも重要ですが日常生活でいかに椎間板内圧を高めないように生活を送っていけるかも大切になってきます。

 

例えば床に落ちたものを拾うときには膝を曲げてしゃがんでから取るとか椅子の高さでも椎間板にかかる圧力が変わってくると思いますので極端に低い椅子は避け、割と高めの椅子に代用できないか配慮したり、工夫されてみるといいかもしれません。

 

椎間板性腰痛に関しては痛みを出しているであろう後方椎間板や後縦靭帯などの組織が修復過程を踏むことで疼痛の変化が現れるため数週間経過をみることが必要だと言われています。

 

腰椎前弯にて後方椎間板や支持組織へのストレス軽減と日常生活での注意点を指導することも大切になってくるのではないかと思います。

 

 

いかがだったでしょうか。

学生時代に習う内容より一歩踏み込んだ内容なので少しはお役にたてましたでしょうか。

是非この知識を臨床の患者さんにも生かしていただきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。