前回“筋肉由来の痛みに著効!トリガーポイント!”では

トリガーポイントの起源や

トリガーポイント形成の流れ、

その発生要因について

簡単に説明させてもらいました。

 

今回はもう一歩踏み込んで

トリガーポイントを生理学的視点で

病態をみていきたいと思います。

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若干硬い説明になりますが、

これを知っておくと

トリガーポイントに対する深い知識を得られ、

治療へ生かす際や

誰かへ説明する際にも大切になるので

是非読んで頂きたいと思います。

 

 

1、神経の感受性

前回もお話ししたように

トリガーポイントの多くは

筋肉にかかる過負荷や微細損傷によって始まります。

組織が損傷すると

ブラジキニンやプロスタグランジンなどの発痛物質が産生されるため

筋肉内にある侵害受容器(自由神経終末)は

より感受性を増すことで筋スパズムを強めます。

このように侵害受容器が刺激され続けると

わずかな刺激にも強い反応を示すことがあります。

 

 

2、中枢神経の誤解

いずれかの侵害受容性のインパルスが入力されると

その刺激に対応して求心性線維に伝達していきます。

その中には脊髄視床路を経たり、共通の伝達路を経たりします。

しかしここで入力された刺激に対して

中枢神経系はその外部からの有害な刺激は

どこから来たのかまではわかりません。

それが筋肉からか皮膚からかなど自覚できないのです。

そこで今までの経験からの解釈がなされ、

脊髄視床路を通って伝えられる痛みは

その分節を支配する皮膚に関連痛を生じさせます。

これを収束投射と言われます。

 

 

3、代謝異常

トリガーポイントからの関連痛では

侵害受容性の求心性線維が関与しているため

交感神経の活動が活発になることは知られています。

この交感神経が活発になることで血液供給が減少されます。

通常トリガーポイントを抱える筋肉のエネルギー需要は大きいと考えられていますが

血液供給が交感神経によって減少されているため

酸素やエネルギーが足りていません。

そのためトリガーポイントを抱える筋肉は

代謝異常を起こしてしまうことで悪循環に陥ってしまいます。

そのため見かけ上の

筋力低下(筋出力低下と表現する方が正しいかもしれません)や

易疲労性を呈する可能性も出てくると思われます。

 

 

いかかだったでしょうか。

先にお伝えしたように硬い文章だと受け取られたのではないでしょうか。

しかし、このような知っておいて損ではないけど

読むのが面倒な情報ほど多くの人は読みませんし、また記憶にも残っていません。

あなたは是非周りの方より一歩先を進む意味でも

参考にしていただきたいと思います。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。