カップリングモーションと言えば…

脊柱の動き?動きの割合が変わるところ?

こんなイメージを持っていらっしゃる方が多いかと思います。

セラピストであれば、何かの動作を観察し評価する際に必ずと言っていいほど運動学の知識は必要になってきます。

もちろん見るだけではなく触った感覚でその動きを追従していく評価も大切。

しかしまずはどのような動きが運動学上、適切であるか知っておくべきだと思います。

そのため今回は頸椎のカップリングモーションについて解説していきます。

是非興味のある方は読み進めていってほしいと思います。  

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カップリングモーションとは?

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画像引用(一部改変):Anatomography

カップリングモーションとは…

簡単に言えば…脊柱の連動した動きの仕組み

各関節は少しずつ(1、2°~)の動きになりますがすべての関節が正常に連動した動きになれば痛みを伴わない通常の可動域を遂行することができます。

もしくはそれ以上の可動性を発揮することがあります。

誤解を与えないために補足しておきますが正常な動きが必ずしも過可動性を及ぼすわけではありません。

それはLaxity(関節弛緩性)が必ずしも正常な関節の動きをしているのかと言えばそれは全て正常な動きとは言えないからです。

少し話が脱線したので話を戻します。  

先ほど話した正常な動き、カップリングモーションに逸脱や崩れが起こるとそれが逆に…

疼痛や可動範囲の減少に繋がる要因にもなりかねません。

これも一概に動きが正常でないから疼痛を引き起こしているというのは個人差があるかもしれませんが、まずは…

頸椎のカップリングモーションを知ること

そしてそこから何が読み取れるのか考える術に活用してほしいと思います。    

 

頚椎のカップリングモーション

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画像引用(一部改変):Anatomography

頚部側屈時のC0-7までのカップリングモーション

・C0-2は反対側(凸側)

・C3-7は同側(凹側) 

※ちなみにC2/3は動きに個人差があるようです

視診上は側屈時に椎体中心が凹側に向かい、棘突起は凸側に回旋します(回旋時も同様の動き)。

上記の上位頚椎が反対側に動くという動作は…

頭部と下位頚椎の動きと相対的に見て凹側へ動くという意味になります。

相対的にということは上位頚椎も側屈側に動いてはいますが、それ以上に下位頚椎の動きが大きいためカップリングモーションでは上位頚椎は反対側の動きをするのだと言われていると考えられます。   

 

上位頚椎と下位頚椎の動きの違い

ここで考えるべきはなぜ上位と下位で動きが異なるのか。

これは頚部の側屈運動で考えるとよく理解できます。

例えば頚部を左側屈する場合…

頚椎は単純に側屈方向に倒れるのではなく、回旋を伴っています

しかし側屈動作では頭部自体は回旋することなく、顔は真正面を向いていますよね。

なぜか?

それは上位頚椎が先ほどのカップリングモーションを使い、側屈動作を完遂するために反対側へ回旋させてからです!

要するに側屈(顔が真正面を向いたまま)という運動を遂行するためにわざと上位頚椎が反対側へ回旋しているんです。

 

じゃずっと上位頚椎と下位頚椎の動きはバラバラなのか?

答えから言うと…バラバラではありません!

同じ方向に動かすことは可能です!

要するに例えば…頭部を左側に倒す時、上位頚椎も下位頚椎も同方向(凹側)に動かす方法があるんです!

それが…

同側の肩を覗く動作です!

この動きこそ頭部・上位頚椎・下位頚椎を同方向へ動かす唯一の方法になります。

これは必ず頚部治療をする上で重要なヒント、そして治療の足掛かりになります!

 

例題:純粋な左側屈では頚部痛(+)

しかし左肩をみる動作では頚部痛(-)

これは先ほどのカップリングモーションによる運動学を当てはめれば骨運動を改善することで頚部痛を改善することが可能になります。

純粋な左側屈 ⇒ 上位頚椎だけ反対側(右回旋)の動き

左肩を覗く  ⇒ 頭部・上位頚椎・下位頚椎すべて同側への動き

ということは…

ここでわかるの左側屈をする時と左肩を覗く時の動作で違うのは…

上位頚椎の右回旋だけです!

要するにこの左側屈での頚部痛を改善するためにはこの上位頚椎の右回旋を改善できれば頚部痛を消失することが可能になる可能性が大きいということです。

もちろん人間は骨だけで動いているわけではないので100%うまくいくわけではないです。

しかし肩を覗くという評価を一つ追加するだけで推論を立てられるということも言えます。

もちろんこれ以外にも多くの評価が必要だとは思いますが、頚部のカップリングモーションだけを考慮すれば十分な評価項目にあたると思います。

 

まとめ

頚部側屈時、上位頚椎は反対側・下位頚椎は同側へ動く
上位頚椎は頭部をコントロールするため逆の動きが入る
頭部・上下頚椎を同方向に動かす方法は肩を覗く動作!
カップリングモーションはそのまま治療へも使える!

 

いかがだったでしょうか。

頚椎のカップリングモーションを理解することは治療の幅を大きく広げてくれます

是非皆さんも頚部疾患をみる際は思い出していただきたいと思います。

今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。