『20分じゃ何もできない…』

『評価してる時間なんてない…』

『あ~また何にも考えないで治療してしまった…』

 

外来のリハビリは1単位20分で治療を回すことが多い。

どこもそうだと思わないけどうちは多い。とにかく多い。

午前や午後の患者さん全てが1単位という地獄を味わうことも多々ある…

おまけにその患者さんの来院回数は異常に多い方なら治療に身が入らない時も多々ある…(ホントはダメですよ…)

 

『1単位が20分なんて誰が決めたんだ!

『たった20分で評価と治療はマジで無理っ!

『評価に時間がかかりすぎて、治療が短かった時の患者さんの「えっ!?もう終わり?」的な反応がすごく心が痛い…

『おしゃべりしてるとすぐ時間になる…

 

1単位20分と決めたお偉いさん達をホントに恨みたくなる…

マジで20分じゃ何もできない…

 

あなたも1単位20分という制限を受けながら治療をする難しさを感じていることでしょう。

今回はそんな私と同じ悩みをもつあなたによくありがちな対処法ではあると思いますが、いくつか紹介します。

ではその前に…

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1単位20分の苦悩…

私の経験談でのお話です。

私はクリニックで働いているので1単位20分の治療は日常的というかまぁ毎日10人以上診ています。

そこで感じる苦悩、ちょっとお話しさせてください。

苦悩① 3割負担の金額…

各地方自治体によって中高生のこども医療費助成金などは異なります。

しかし20~50代はほぼほぼ3割負担です。(一部の方を除けば…)

 

【3割負担】1単位 ⇒ 700~800円くらい

【3割負担】2単位 ⇒ 1,400~1,500円くらい

 

正しい金額は忘れましたが、大体これくらいです。

自分自身で考えてみると、大体週2回来院すると考えたら…

1単位でも月に5,600~6,400円かかります。

あなたはこの金額をどう感じますか?

もちろん治療に自信があり、『そんなに来院回数は要らないよ』『すぐに治せるから問題ない』という人もいますが…

このブログを読んでくださっている大体1~3年目のあなたはそんな自信ありますか?

多くの方がないと思います。

特に結果が出ないのに毎回700~800円支払ってもらう…

それもたった20分の治療で…何もできないまま…

私もこれで本当に胸が苦しい想いをしました。

 

苦悩② 何も変化が出せない…

先ほども少し触れましたが、20分じゃ何も変化を出すことができないと感じることはありませんか?

その積み重ねが…再評価を怠ったり、ルーティンワークへと繋がっていきます。

私自身、何も変化を出すことができない辛さから、一時患者さんの願望を叶える(本質的には良くない)”気持ちいいマッサージ”をし続けたこともありました。

 

一生懸命、治療しても『ん~さっきと一緒くらい』

一生懸命、治療しても『イタタタ…さっきと同じところが痛い』

一生懸命、治療しても『なかなか良くなりませんね』

 

本当に萎えます。

この感情は後にも尾を引くんです。

次の患者さんの時にも先ほどの治療が気になり、頭を離れません。

そうすると今治療している患者さんの治療がまたおざなりになります。

悪循環です…

こんな経験ありますよね?

 

1単位20分治療の対処法!

すっごく普通のこと言います。

あんまり期待していると裏切ってしまうような形になるかもしれないので期待しないで読んでください。

そしたらちょっとしたことが学びに感じる可能性があります。

では私が行っている対処法をご紹介します。

対処法① 評価は分ける

可動域や筋力をみるといった評価を除いて動きをみる評価や動きを感じ取る評価、色々ありますよね。

しかしこれを全てやっていたら到底20分では終わりません。

だからまず一つは評価を分ける

例えば、腰痛のある人なら評価を3つくらいに分けて行う。

1回目 骨盤の評価

2回目 腰椎の評価

3回目 股関節の評価

 

そしてあらかじめそれを患者さんに伝えておく。

20分しかない治療のうち”5分は評価、そして残りの15分を治療にあてる”ということを先に伝えるんです。

そうするとあまり焦らずに、そしてより安定した精神状態で臨めます。

 

対処法② 結果の受け止め方

先ほど1単位20分治療の苦悩として【何も変化が出せない…】ということをお伝えしました。

でもそれでいいんです。

 

何も変化が出ない = 今後は行わなくていい治療

 

という発見ができたと思えばいいんです。

誰でも結果は出したいです。

それは私も同じだし、あなたもそう思っていると思います。

でもいつでもそうはなりません。

むしろ結果が出ない方が多いです。

ただその受け止め方によって自分自身をよりポジティブにできるかネガティブにしてしまうか決まります。

 

しかし【変化なし = 今後しなくていい治療】とはならないケースもあります

それはその時点では変化がなくても徐々に痛みが落ち着いてくるケースです。

それだと今後も続けていくべき治療に入りますよね。(もちろん逆もあります…)

だから治療後の痛みの再評価だけで一喜一憂しない方がいいです。

対処法③ マジで割り切る!

本当は治療者である以上、こんなことは言ってはいけないなと思いながら言います…患者さんの中には…

・毎日通うことが日課

・一人で家にいるのが寂しいから

・病院に通わないと仕事休めないから…

 

色んな理由の方がいます。

本気で良くなりたい人に全精力をかけるためにある程度セーブすることも必要…です…

あんまり大きな声では言えませんが、こんな時はバシッと割り切りましょう!!!

 

いかがだったでしょうか。

理学療法士にとって【1単位20分の治療】は永遠の課題です。

しかしいくらこの制度のことを恨み、文句を言っても変わるわけではありません。

じゃどう対処してうまく関わっていけるか考えた方がいいです。

是非、この【1単位20分の治療】にうまく向き合い、働いていけたらいいですよね。

では今回も最後までご覧いただきまして本当にありがとうございました。