先生!前々から気になっていたんですが…
なぜ先生はリハビリ中に”サングラス”をかけているんですか?
あぁこの質問は皆さんよくされますよ。それはですね…
極度の赤面症なんです。
顔を見られると恥ずかしくって顔が赤くなってしまうんですよ。
アーハッハッハッ!!
…
…
…
…
…
冗談はさておき…先生、これも気になっていたんですが…
PTとOTって何が違うんですか?
あぁこの質問も皆さんよくされますよ。その違いはですね…(後述します)
あ~そういうことなんですか!
先生がサングラスをかけている理由より分かりやすかったです!
というかあまり先生のことに興味がありませんでした!!
アーハッハッハッ!!!
あなたも患者さんに聞かれたことありませんか?
『理学療法士と作業療法士の違い』
『PTとOTの違い』
別にどっちでもいいんですけど、実際普段からこれに答えるのってちょっとめんどくさいと思っていました。
何でめんどくさいのか…たぶんよく理解していないし、学生時代に軽くインプットしたくらいでアウトプットする機会があまりなかったのも一つの問題かもしれません。
そこで今回は私たちがよく遭遇する「PTとOTの違いって何?」について考え、簡単に患者さんに伝えるポイントもお伝えしていきます!
理学療法士及び作業療法士法では…
まずは法律で定められている固い文章から…
この法律で「理学療法」とは、身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう。
この法律で「作業療法」とは、身体又は精神に障害のある者に対し、主としてその応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るため、手芸、工作その他の作業を行なわせることをいう。
引用:理学療法士及び作業療法士法 第一章 第二条
これをちょっと分解して簡単にしていかないといけませんね…
PT・OT法を分解してみる…
まずはこの文章を読んで少しずつ分解してみないといけないと思います。
大事なのは、お互いを比較して考えていくこと。
患者さんはそれぞれの違いを知りたいのであって、それぞれを詳しく知りたいわけではないということに注意して進めていきたいと思います。
対象となる人物とは…
パッと目につくのは…
・PT ⇒『身体に障害のある者…』
・OT ⇒『身体又は精神に障害のある者に対し…』
ちょっと昔のことで覚えていない人もいるかもしれませんが、対象とする分野に関してはOTの方が広いと言えます。
ここでの『身体に障害のある者』とは 骨折、手術後、脳卒中、先天性疾患、呼吸器障害…挙げればまだまだ数多くの障害があるのでしょうが、OTはこれらに加えて統合失調症、うつ病、適応障害、知的障害など精神分野にも幅広く多岐に渡って関わりを持ちます。
簡単に言うと…
「PTは体の不調をメインに治療する人」
「OTは体と心の不調を治療する人」
(不調という言い方は一時的なものの言い方に聞こえるかもしれませんが、私の語彙力の中で他に適切なものが見つからなかったのでご勘弁ください…)
対象となる動きとは…
次はPT・OTお互いが治療する対象となる動きについてです。
・PT ⇒『基本動作能力の回復』
・OT ⇒『応用的動作能力又は社会的適応能力の回復』
これは皆さんよく説明されているところかもしれません。
・基本動作 ⇒ 座る・立つ・起き上がる・歩く・走る・服を着るなど…
・応用動作 ⇒ ボタンを通す・箸を使う・紐を結ぶ・物をつまむなど…
・社会的適応 ⇒ 集団行動・仕事を行う・連携をとるなど…
ちょっと抽象的なこともあるかもしれませんが、これを見ると…
・「PTは人間が日常で行う大まかな動きの改善を行う人」
・「OTは日常生活に即したより細かい作業と心のケアを行う人」
(ちょっとわかりにくいような感じですが…)
実施する項目とは…
ここでは実際にPT・OTが行うことについての解説になります。
・PT ⇒『治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えること』
・OT ⇒『手芸、工作その他の作業を行なわせること』
こうやって見るとかなり違いますね。
そのためどこに所属しているかにもよりますが、一概に全てのPT・OTにこの解説が当てはまるというわけではありません。
・「PTは能動的・受動的な運動や機械治療などを加えながら治療する人」
・「OTは手先の細かい動作を行う作業を通して治療する人」
まぁ少しわかりやすくすればこのような感じになるでしょうか。(能動的・受動的に代わる簡単な言葉が思い浮かびませんでした…)
総括すると…
PTとは…
「体の不調がある人に対して人間が行う基本的な座る・立つ・歩くなどの動作を様々な運動や機械などを使って治療する人」
OTとは…
「体や心の不調がある人に対して日常に沿った細かい作業や心のケアを手先を使う作業を通して治療する人」
ポイントだけ挙げると…
PT ⇒『体の不調』『基本動作』『運動』『機械治療』
OT ⇒『体と心の不調』『細かい作業』『心のケア』『手先を使う作業』
何だか自分で書いていて…
この説明で本当に理解してもらえただろうか…
ちょっと心配になっていますが…
PT・OTの違いは何かを補足すると…
・PTは体のケアがメインなんだな…
・OTは心のケアまでするんだな…
・PTはどちらかというと『受動的な運動メイン』
・OTはどちらかというと『能動的な運動メイン』のような気がする…(文章を読むと…)
まぁ皆さん気づいているとは思いますが、OTが整形外科に勤めればほぼPTと同じようなことをします。
整形外科なのに橈骨遠位端骨折の人に対して心のケアを手芸を通してしてたらおかしいですからね…
だから所属する場所によってももちろん役割は異なります。
特に整形外科では上肢はOT、体幹・下肢はPTみたいにすみ分けしているところが多いと思います。
そのため…
「PTは足!OTは手!」
と簡単な説明で済むようなときもあるかもしれません。
もちろんそれが患者さんの求めている答えであれば全然問題ないと思います…
ただ今回はポイントを押さえて患者さんに「PTとOTの違いって何?」と聞かれても平然と答えられるようにと思い、記事を書きました。
是非、あなたも患者さんからの質問で困ったときはこれを見てほしいと思います。
【PT・OTの違い】
・PTは体の不調がメインで、運動・機械を用いて治療する
・OTは体や心の不調を担当し、主に自分で行う作業を通じて治療する
【解説】
「PTとは…体の不調がある人に対して人間が行う基本的な座る・立つ・歩くなどの動作を様々な運動や機械などを使って治療する人」
「OTとは…体や心の不調がある人に対して日常に沿った細かい作業や心のケアを手先を使う作業を通して治療する人」
【ポイント】
PT ⇒『体の不調』『基本動作』『運動』『機械治療』
OT ⇒『体と心の不調』『細かい作業』『心のケア』『手先を使う作業』
是非、参考にされてください。
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