嫌な後輩嫌な後輩

先輩!なんか最近Aのやつイキイキし過ぎてません?

理想の自分理想の自分

確かにそうだな…何かあったの?

嫌な後輩嫌な後輩

ちょっと先輩…気付かないんですか?

OJT*ですよ!OJT!あいつ4月からOJTになってからちょっと調子に乗ってますよ!

(OJT*:on the job trainingのことで実務を通して新人研修すること。ただ場所により研修自体を指したり、一対一での指導を含んだり多岐に及ぶため受け取り方には注意)

 

理想の自分理想の自分

そういえばそうだったね。でもそんな調子に乗ってるっけ?

嫌な後輩嫌な後輩

何言ってるんですか!

ちょっと可愛い子が自分についたからって自分の知ってる知識をバンバン披露してて見ててイライラしますよ!

理想の自分理想の自分

まぁ確かにいつもより饒舌な感じはするね…

嫌な後輩嫌な後輩

くっそー!腹立つなー!!

理想の自分理想の自分

…(ただ羨ましいだけなんじゃないの?)

A君みたいな人いますよね…

指導者の立場になったら饒舌になるPT…

それくらい色々知ってるならもっと臨床で生かせよ!と思う瞬間もあります。

今回はそんな”A君みたいな人”たちにフォーカスを当てて話を進めていこうと思います。

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能ある鷹は爪を隠す

これの意味知っていますか?

簡単に言うと、非常に優れた能力・知識を持っている人はそれを他人には簡単にひけらかさないことを言います。

要するに謙虚だということです。

先ほどのA君は爪をバンバン見せていました。

さて、ここからどんなことが読み取れますか?

何で爪をバンバン見せるのか?

その一つにあるのは自分を大きく見せようとするからです。

誰でも人から見られるときは『凄い人』『出来る人』だと思われたい気持ちがあります。

だからたまにいませんか?

リハ科の職員が集まる部屋で…

 

「さっきの患者さんの問題点はこうだったよなー!」

「あの人の治療は簡単だった!〇〇を操作すれば痛みとれた!」

「あの人の原因は〇〇だよ!姿勢や歩き方見てたら大体わかるだろ!?」

 

皆に聞こえるような声で言う人いません?

私の職場にはいます。

正直聞きたくはありませんが、本人はあえてみんなの耳に届くように言ってるんです。

何故か?それが自分自身を”誇示”したいからです。

 

『俺は凄いんだぞ!』

『俺の治療は効くんだぞ』

『俺は原因分かってんだぞ!』

『俺は色々知ってるんだぞ!』

 

それを伝えたいんです。

でもはっきり言うと聞いてる方は耳障りじゃありませんか?

能ある鷹は爪の出し所を知っている

もちろん能ある鷹(本当にできる人)は爪の出し所を熟知しています。

能がある鷹と能の無い鷹ではその爪を出すべき【対象】が違うんです。

 

能のある鷹患者さん

能の無い鷹自分より能力が低い人

 

だいぶ極端に書きましたが、能のある鷹は…

本当にあなたの知識や技術を求めている人にだけ提供します。例えば患者さんが一番それに該当します。

そしてもちろん相手に合わせて平易や言葉を使い、分かりやすいように解説するんです。

しかしそれに対して能の無い鷹は…

自分の周りにいる人、それは患者さん・職員を問わず自分より知識・技術が劣る人に対して自分を良く見せるためにそれらを披露します。

こんな人は相手のことなどあまり考えてはいません。

だからすごく難しい言葉・相手の知らない言葉を連発して、『私はあなたの知らないことをたくさん知ってるんだ』『私はあなたより凄いんだぞ』と暗に伝えているわけです。

 

理想の自分理想の自分

A君のことが気になるのはわかるけど、彼は自分を誇示してるだけだからあまり気にしない方がいいよ

嫌な後輩嫌な後輩

そうか!あいつは『能の無い鷹』だったんですね!

ハッハッハッ!そりゃいいや!じゃあいつが更に能の無い鷹になっていけば…ウッヒッヒッ!

理想の自分理想の自分

君もなかなか嫌な奴だな…

鳴く猫は鼠を捕らぬ

この言葉知っていますか?

簡単に説明すると、口先は達者でも実際行動には移すことなく、実行力に乏しいことを言います。

私も含めて、あなたもこんな状態に陥ってはいませんか?

 

『文句はよく言うくせに自分で改善する気は全くない奴だな!』

『色んな知識はあるくせに患者さんの治療はからっきしな奴だな!』

 

人が評価されるのは自分が持っている知識や技術の量ではありません。

それを使いこなすことができる行動力・成果です。

だからいくら口が達者でも結果が伴わなければ評価されません。

これはA君の場合だって一緒です。

新人の子には一生懸命、口では教えるけど実際には患者さんの治療に身が入っておらず、また結果も出ない。

理詰めでの正当化はうまくてもそれが反映されていない。

これでは全く意味がありません。

求められているのは多くのことを知っていて語ることではなくて、結果を出すことです。

まぁでも実際に結果を出すことは容易ではありません。

しかし知っている知識や技術の情報だけで自分を武装すれば、簡単です。

ですが、それに一度ハマってしまえば抜け出すのが困難になります。

【鳴く猫は鼠を捕らぬ】あなたもこのようにならないように気をつけてくださいね。

 

理想の自分理想の自分

君もA君を反面教師だと思い、同じ失敗をしないようにね。

嫌な後輩嫌な後輩

わかってますよ先輩!

僕はあいつと同じ轍を踏まないようにしますよ!

そしてあいつがもっと地の底へ落ちれば…ウッヒッヒッ!!

理想の自分理想の自分

君、本当に嫌な奴だな…

 

いかがだったでしょうか。

【OJTになると饒舌になるPT】あなたの周りにも絶対いますよね?

一人職場でない限り、ほとんどの職場でいるんじゃないかと思います。

物事には全て意味があると思っています。

だから今回のケースで挙げたA君に関しても全ての行動には意味があります。

是非、日常的であることに対してもただただ反応するだけじゃなくて少し考える癖をつければ物事の見方が少しずつ変わってくると思いますよ。

それでは今回も最後までご覧いただきまして本当にありがとうございました。