第一印象って聞いたことありますよね?

その第一印象は大体、人と出会ってから7秒くらいで決まるそうです。

もちろんドストライクなら7秒もかからないでしょう。

そんな第一印象、一目惚れをしてしまうような良い意味での第一印象もあれば、全く逆の悪い印象を与えてしまうこともあります。

この第一印象での印象が後まで続くことを心理学では【初頭効果】といいます。

今回はこの【初頭効果】について解説していきたいと思います。

ちなみに次回はこの初頭効果と対極に位置している【親近効果】について解説していこうと思っているので乞うご期待ください。

それでは早速、初頭効果に関して解説していきますが、ぜひ…

・初頭効果についてもっと知りたい!

・初頭効果ってどんな時に使えばいいの?

と思っている方に見ていただきたいと思います。

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初頭効果とは…

最初に受けた印象がその後にもずっと印象強く残り、そのインパクトが半年間は消えないといわれています。

ということは…

笑顔でニコニコしながら挨拶した

元気な声でハキハキと丁寧な語り口だった

嬉しいとか楽しい感じが滲み出ていた

こんな初対面なら最高のスタートを切れ、ちょっとした失敗があっても初頭効果の良いイメージをもって接してもらえそうです。

しかし、逆に…

しかめっ面が初対面

大きな声で怒鳴っているところを見られた

腕組みをして腰掛に浅く腰かけながら貧乏ゆすりをしてイライラしている

こんな初対面なら最悪のスタートですよね。

いくらその後、普通に話しても『怒ってるんじゃないか』とか『怒らせないように気を付けないと』となって全然深いコミュニケーションは取れないでしょう。

私の苦い経験

私が臨床3年目くらいだったでしょうか。

少しずつ臨床がわかってきて、仕事も充実してきて楽しいときでした。その新患さんが来るまでは…

確か50歳くらいのサラリーマンの方でした。

待ち時間の間もいかにもイライラしているのがわかるくらいの態度でした。

(確かに診察でも数時間待ち、リハビリ室に来てからおよそ30分は経過していたので何となく気持ちはわかりますが…)

そして私が呼び出し、ベッドで問診を始めて数分くらいしたときでした…

 

患者さん 「君、若そうだけど何年くらい仕事してるの?」

私 「2年半くらいです。何か気になりますか?」

患者さん 「君みたいな若い子に私の腰が治せるのかね…」

私 「もちろん、私も一生懸命頑張ります。〇〇さんも一緒にご協力お願いします。」

患者さん 「恐らく、君に僕の腰は治せないよ

私 「一回ではなかなか難しいかもしれません。ですが、何度か治療を重ねていって腰痛の原因を探っていきましょう」

 

緊張しながらも、一生懸命受け答えしたつもりでした。

しかし次に来院されたときにはもう担当を外され、上司が変わりに治療に入ってくださいました。

とても苦い経験です。

もちろん私の評価・治療がうまくいかず、二回目の来院時には治療を外されたことは理解できます。

まぁそこは今回は置いておいて、お互いの初頭効果についてみていきましょう。

 

【私の視点】

・あの新患さん、イライラしてるなぁ

・できれば入りたくないなぁ

・これ以上イライラさせないように丁寧にしなきゃ

・何をしたら怒らせないで済むか考えてしなきゃ

 

【患者さんの視点】 (想像上です…)

・こんな若いやつが俺の担当なのか?

・髪は茶色いし、真剣に見てくれるのか?

・緊張してるのが、こっちにも伝わってくる…こいつ、大丈夫か?

・力はあるけどツボを突いてないし、こいつじゃやっぱダメだ…

 

若干、初頭効果から進んだところまで書きましたが、これでは治療はうまくいかないのは目に見えていますよね。

私からみると…治療をするというよりは患者さんを怒らせない、どんなことをしたら今以上怒らないように穏便にするかしか考えていませんでした。だから治療にはなっていませんよね。ただの機嫌取りみたいなもんです。

患者さんからみると信用できそうもないやつから治療してもらっても変わらんだろうと頭にあるわけですから、少々効果が出ていたとしてもそれに気付くこと、もしくは認めることはないでしょう。おそらく『今日は少し調子がいいな…天気がいいせいかな…』くらいのもんです。

初頭効果の影響

そうここで言いたいのは初頭効果はのちの行動や思考に影響を及ぼします

これが逆に…

・すごく話しやすい人でセラピストが話す言葉に真剣に耳を傾けてくれる人なら…

・セラピストを信頼して治療に積極的に関与してくれる人なら…

結果は違っていたかもしれません。

ということは自分自身が治療を受ける方なら相手にストレスを与えるようなことをしては自分にもマイナスしか返ってきません

それを十分理解しましょう。逆に治療する側に立っているときは極力、マイナスな印象を持たず、自分の治療に自信をもって臨むことが実力を全て出せると思います。

 

初頭効果を使う場面

次回にご紹介する【親近効果】とよく比較される初頭効果ですが、一番効果的に使えるのは…

初対面の時です。

もちろん二回目、三回目に合う時も大事ですが、一回目(初対面)ここが一番重要です!

最初にも伝えましたが、最初に与えたイメージは、半年間ほど持続します。

いくら二回目、三回目に頑張っても、初頭効果をひっくり返すことは難しいです。

最初に怒りっぽい面を見てしまえば、それ以降に異性に優しくしても…

『あの人、怒りっぽいから何か裏がありそうで怖い…』と思われる可能性があります。

逆に長く付き合っていけば、それが【ギャップ】として作用する可能性があるかもしれませんが、短期間での付き合い・出会いなら最初は良いイメージを植え付けておく方が良いことは誰でもわかると思います。

だから初頭効果をうまく使う場面は【初対面】の時なんです。

 

まとめ

最初に受けた印象が半年間持続するのを初頭効果という
初頭効果はその後の行動・思考に影響を及ぼす
初頭効果を生かすには初対面に気を付ける

 

いかがだったでしょうか。

心理学の世界ではよく【7】という数字が重要で使われますが、この初頭効果も出会って最初の7秒間が重要です。

でも出来るだけ笑顔でハキハキとしていれば問題ないかもしれませんね。

しかしイライラしていて心が乱れているときも表面に出したりしないように、また表面に出そうなときは人と会わない方が賢明かもしれませんね。

それでは今回も最後までご覧いただき本当にありがとうございました。