「この200,000円のカバン買ってください!」

いきなりセールスの人にこんなこと言われて買いますか?

絶対に買いませんよね?

これで買う人は100人に1人もいないと思います。

(いや念のため、可能性が0%ではないということは言っておきましょう)

しかし商売の世界ではこのようにいきなり無理難題を突き付けてくる商売もあるんです。

そして結果的に相手が買わせたいと思っている商品を私たちに買わせるような心理テクニックを使ってきます。

これは最初のカバンを買うことだけではなくて類似品やカバンへの付属品などを含めて色々な可能性があります。

では今回はこの無理難題を押し付けてくる商売、そしてどうして相手の言うとおりに要求が通ってしまうのか、ある心理テクニックを紹介しながら解説していきたいと思います。

もしあなたが物を売る商売ではなくても、うまいこと活用すればどこでも使える内容になっていますので是非ご覧ください。

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結局、買ってしまった…この心理テクニックは?

では先にその心理テクニックの名前からお伝えしたいと思います。

その名も…

【ドア・イン・ザ・ファイス】テクニックです。

これは前回紹介した【フット・イン・ザ・ドア】テクニックとは全く逆で、あえてかなり無理難題な要求を突き付けて、その落差で相手にお得感を与えて自分の要求通りにことを進める心理テクニックになります。

これは別名、【譲歩的要請法】とも呼ばれています。

では早速、例をあげながら紹介していきましょう!

 

セールス販売での例

販売人 「すいません、ちょっとお時間よろしいでしょうか?」

あなた  「はぁ…」

販売人 「今、新作のカバンをご近所様にご紹介しておりまして…おひとつ200,000万円の高級カバンなのですが、奥様いかがでしょうか。」

あなた  「200,000円!?うちにはそんなお金ないので結構です!お引き取りください!」

販売人 「そうですか。しかしですね、この商品はこの地域限定で販売しておりまして多くの方には出回らない商品なんです。デザインなどはお気に召されないですか?」

あなた  「いやデザインはいいけど、値段が高すぎて買えませんよ!」

販売人 「ではわかりました。今回、特別価格としまして半額の100,000円ではいかがでしょうか?

あなた  「…いや、それでも100,000円は高すぎる…私が即決できる値段ではないから…」

販売人 「では今回奥様だけ特別に75%OFFの50,000円!これではいかがですか?」

あなた  「う~ん。。。」

販売人 「奥様がデザインに気に入っていることはよくわかりました。では29,800円!200,000円から170,000円ほどお値引きいたします。」

あなた  「そこまで安くしてくれるんだったら…買おうかな…」

販売人 「ありがとうございます!(本当は10,000円でも売れればよかったから19,800円得した!ラッキー♪)

少々長くなりましたが、これが【ドア・イン・ザ・ファイス】テクニックの例になります。

わかりましたか?

最初は無理難題な高額要求をして、そこから徐々に値段を下げ、奥様一人でも決済できるくらいの値段まで引き下げることで、相手の印象を変え、200,000円の品が29,800円で手に入るというお得感を生み出し、うまいこと販売までこぎつけるパターンです。

いやもちろん最初で追い払われるケースもありますし、ケースバイケースであるというのは承知の上でご理解ください。

 

リハビリでの例

今回も理学療法士の方にもわかりやすいように仕事の中でありそうな場面を想定して【ドア・イン・ザ・ファイス】テクニックの例を挙げてみたいと思います。

今回も相手に求める目標は『1日腹筋・背筋100回』にしときましょう。では…

あなた 「〇〇さん、そろそろリハビリにも慣れてきたので、ご自宅でやっていただくトレーニングを教えていきますね。」

相手    「そうですね。よろしくお願いします。」

あなた 「じゃ今日帰ってから早速、腹筋・背筋・モモ上げ・スクワットを200回ずつ行いましょうか?」

相手    「えーっ!?そんなに急には無理ですよ!」

あなた 「そうですよね。わかりました。じゃまずは腹筋と背筋だけでいいので100回ずつしましょうか?」

相手    「それでもいきなりきつくはないですか?」

あなた 「そうですか?〇〇さんならもう十分できるだけの能力と体力はありますよ?わかりました。それなら明日から5回に分けて20回ずつするのはどうでしょう。」

相手    「あぁそれなら空いた時間を見つけて2、3時間おきにすればいいってことですよね?わかりました。やってみます!」

こんな感じです。

まぁあんまり腹筋・背筋を100回なんてさせないかもしれないですが、わかりやすい例えとしてこのように使います。

これならあなたの仕事でも生かせそうじゃありませんか?

色々な場面で応用できる

この【ドア・イン・ザ・ファイス】テクニック、仕事以外でも色々な場面で応用できます

例えば…

・どこか行きたい場所があるとき

⇒ 明らかに遠くて行けない場所を言ってから簡単に行ける目的地を言うとか…

・相手に何かをしてほしいとき

⇒ 相手に爪切りを持ってきてほしいとき、明らかにしんどいこと(10㎏の米を運んでとか)を頼んで断られた後に、「じゃ爪切りくらいもってきて」と

・相手から何かを貰いたいとき

⇒ 相手の食べているチョコレートを欲しいときに大事にしまっているマカロンを食べようとして、断られた後にチョコレートを要求するとか

 

こうやってみると使うの簡単そうじゃないですか?

自分に有利なように物事を進めるためにも【ドア・イン・ザ・ファイス】テクニック、使ってみるといいですよ。

 

まとめ

あえて無理難題を言ってからその落差で要求通りに従わせる心理テクニック
【ドア・イン・ザ・ファイス】は【フット・イン・ザ・ドア】とは逆のテクニック
【ドア・イン・ザ・ファイス】テクニックは広く日常でも活用できる

 

いかがだったでしょうか。

ちょっと例文が長くなり、すこしくどいように感じたかもしれませんが、逆にわかりやすく伝わったかなと思います。

まぁ是非、日常の中から相手をコントロールして【ドア・イン・ザ・ファイス】テクニックを活用していただけたら嬉しいです。

では今回も最後までご覧いただきましてありがとうございました。