腰痛で通われている患者さんの中に朝方の腰痛を訴える方いらっしゃいませんか?
それはもしかしたら腎臓由来の腰痛かもしれません。
今回は腎臓の機能面の復習と腎臓と腰痛についての解説をしていきたいと思います。
腎臓の解剖
腎臓はTh11~L3にかけて存在しています。(右は肝臓があるため左に比べ低い位置にあります。)
大きさはおよそ大人の握りこぶし一個分だと言われています。
場所的にも内臓の中央部分に存在しているため腸や肝臓、胃、膵臓など多くの内臓と連結しています。
腎臓の機能
体内老廃物の排出
腎臓は血液を濾過して体内の老廃物や塩分を尿として排出します。
その反面、体内に必要なものは再吸収する機能も持ち合わせています。
そのため腎臓の機能が低下すると尿毒症(尿が出なくなり、体内に老廃物が溜まる)になる恐れがあります。
血圧調整
腎臓の体内老廃物の排出は血圧調節の役割も担っています。
血圧が高いときは塩分・水分の排出量を増加させることで血圧を下げ、反対に血圧が低いときは排出量を減少させることで血圧調整を行っています。
そのため腎臓の機能が低下すると高血圧を招く原因にもなりえます。
他にも腎臓は血液を生成したり、ホメオスタシスに関する機能も存在します。
腎臓と朝方の腰痛
腎臓の生理的活動が盛んになるのは早朝であるとされています。
そのため腎臓の生理的活動に機能障害が生じ、上記に示した機能を完遂できなくなると朝方腰痛を引き起こすといわれています。
もし関節や筋肉由来の腰痛であれば、睡眠によって安静にしていた体は楽になっているはずなのでしっかりと問診されることが大切になると思います。
また今の時期には脱水にも気をつけなければいけません。
脱水による腎臓の機能低下は腰痛を引き起こすといわれています。
こまめに体温に近い水分摂取をされることをお勧めします。
まとめ
腎臓が引き起こす腰痛は…
・マッサージでは治りません。(関節・筋肉には異常がありません。しかし内臓マニュピレーションなら適応になるかと思われます。)
・湿布も効果はありません。
・休んでいても腰痛は変わりません。(メカニカルな問題ではないため)
おまけ
腎臓は大腿神経とも密接にかかわっています。
腎下垂が起きた場合は大腿神経を圧迫し、炎症を引き起こしたり、妊婦さんは胎児の頭により腎臓もしくは大腿神経を圧迫されること腰部痛もしくは大腿部痛を引き起こす原因にもなるため参考にされてください。
いかがだったでしょうか。
自分自身、内臓に対するアプローチはできないため脱水を防ぐ方法しか指導できませんがいずれ役立つ時が来ると思います。
皆さんも参考までに覚えておいてもらえれば腰痛をいる際の視点が一つ増えるかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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