アメリカのメジャーリーグで活躍されている

ジャイアンツの青木宣親選手が先日、

“腓骨の亀裂骨折”をされていたことが報道されました。

 

足関節をみる上で

あまり重要視されていない“腓骨”の存在。

 

しかしよくよくみていくと

とても重要な骨であることが理解できます。

 

今回は腓骨骨折の前に

“腓骨について”考えていきたいと思います。

 

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腓骨の解剖

腓骨は脛骨と並んで下腿を構成する骨であり、

足関節の運動時にも拳上・下制や内外旋を伴います。

(足関節底背屈時の腓骨内外旋については

多くの文献で相違があるためここでは詳細は避けます。)

 

しかし地面からの衝撃を受けて

歩行、活動をする人間にとって

衝撃分散の一因になっていることは重要な事実です。

 

そんな腓骨は脛骨と

上下の脛腓関節と脛腓靭帯そして骨間膜において

繋がりがあります。

 

そして

腓骨及び骨間膜を起始とする

筋肉は10にも及びます。

(前脛骨筋、長趾伸筋 、長腓骨筋、短腓骨筋 、

第3腓骨筋 、長母趾伸筋、ヒラメ筋、後脛骨筋、

長趾屈筋 、長母趾屈筋 )

 

その筋群は足部へと繋がりを見せていることから

腓骨は足部機能の維持にも

大変重要な役割を持っていることになります。

 

また腓骨頭には

4つの筋肉(大腿二頭筋、ヒラメ筋、長腓骨筋、長趾伸筋)

2つの靭帯(外側側副靭帯、弓状膝窩靭帯)

の他に脛腓関節包、外側膝蓋支帯、骨間膜が付着しており、

固有感覚受容器の情報核としての機能も備えています。

 

 

骨間膜に関する知識

骨間膜は脛骨と腓骨を繋いでいる組織であることは

さきほどお伝えしましたが、その骨間膜にも

一連の流れがあります。

その骨間膜の遠位での流れは

前脛腓靭帯と同じ線維方向(尾外側方向)への

流れがあるようです。

 

これから考えられることは

下方へ腓骨が動くときは外側へ

上方へ腓骨が動くときは内側へ

動きやすいということです。

 

極めて限られた前額面での動きですが、

これを知っておくことは

モビライゼーションをする上でも

大切になってくると思われます。

 

また骨間膜の上下にも特徴がみられます。

それは

血管が通る裂孔が存在する

ということです。

上は前脛骨動・静脈

下は腓骨動脈貫通枝

が通る孔が存在します。

 

下腿や足部に血管由来の痺れ感があるときには

注目すべきポイントになると思います。

 

 

いかがだったでしょうか。

骨折についての詳細は書きませんでしたが

腓骨の重要性は伝わったのではないでしょうか。

 

しかしセラピストとしては

なぜ腓骨骨折に至ったのか、

腓骨骨折を起こした原因を考え追求していくことが、

適切な治療への足掛かりとなると思います。

 

そのためにも

今回のこの“腓骨”についての知識を

備えることで対処することが可能であると思います。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。