前回の“【変形性膝関節症シリーズ1】膝が曲がらない!こんな時に考える3つの要因”には

目を通していただけましたでしょうか。

 

今回は“膝関節の伸展”に着目します。

 

変形性膝関節症の方に限らず、膝関節疾患の患者さんで膝が伸びない、伸びにくい患者さんいらっしゃいませんか?

 

他にも…

  • 変形もまだあまり進んでいないのに…
  • 内側の裂隙もまだ十分に保てているのに…
  • 膝の後ろはしっかりリハビリで伸ばしたつもりなのに…

 

このようなことで悩んではいませんか?

膝を伸ばすのにも色々な要素が絡み合ってきます。

 

今回は“膝がしっかり伸びるように”考えるべき3つの要因について話していきたいと思います。

これを知れば…

  • 以前より膝が伸ばせるようになるかもしれません
  • 膝関節の痛みにもいい影響が及ぶかもしれません
  • 膝が伸びることで歩行にもいい影響が及ぶかもしれません

 

膝がしっかりと伸びることで色々なメリットがあります。

あなたの臨床で“膝が伸びない”ことに悩んでいらっしゃるならぜひ読んで頂きたいと思います。

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要因1 外側大腿筋間中隔

前回の“【変形性膝関節症シリーズ1】膝が曲がらない!こんな時に考える3つの要因”でも

ご紹介しました外側大腿筋間中隔。

再度おさらいのために紹介いたしますと

外側大腿筋間中隔は膝関節の屈筋と伸筋を隔てる膜になります。

ここでの滑走障害が膝関節の屈曲・伸展両方の可動域制限に繋がります。

屈筋は大腿二頭筋になり、伸筋は外側広筋にあたります。

ここでの滑走障害を改善することで膝が伸びる可能性があります。

 

 

要因2 スクリューホームムーブメント

皆さんご存知のスクリューホームムーブメント。

これにも膝関節の伸展を制限する要素が隠されています。

 

スクリューホームムーブメントを簡単に説明すると…

膝関節伸展の最終域(15°付近)から

大腿骨に対して脛骨が外旋運動して伸展位に至ります。

 

このスクリューホームムーブメントを構成する要素として知られているのが、

  1. 大腿骨の形状(大腿骨の内側顆が外側顆よりも大きく、内側への溝に向かって傾斜しているため)によるもの
  2. 膝関節十字靭帯の緊張により外旋運動が誘発されるもの
  3. 膝関節内側側副靭帯後部線維の緊張により外旋運動が誘発されるもの

 

などいくつかの要素がありますが、

変形性膝関節症の方など一部では“逆スクリューホームムーブメント”が起こるケース

(多くの場合、関節弛緩性が関与しているとの報告もあるようです)もあり、

膝関節の伸展を制限する可能性があると考えられます。

 

 

要因3 膝蓋下脂肪体

膝関節の半月板の前に存在する“膝蓋下脂肪体”は

膝関節伸展時に前方でインピンジメントを引き起こす可能性があります。

 

膝蓋下脂肪体は屈曲すると前方から押されますが、

伸展すると前方にあるためつぶされる形になります。

 

この時、膝蓋下脂肪体に柔軟性がなければ

形を変えられないため挟み込むイメージとなり、伸展を阻害します。

 

脂肪は基本的に熱が加わると柔らかくなりますが、循環が悪くなると硬くなります。

そのため炎症が起こっている間はあまり問題ないのですが

炎症が鎮静化してからの問題としてあがってきやすい原因の一つとなります。

 

変形性膝関節症シリーズ 膝が伸びない!こんな時に考える3つの要因は以下になります。

要因1 膝関節の屈曲と伸展を制限する外側大腿筋間中隔
要因2 膝関節の動きを知る上で欠かせないスクリューホームムーブメント
要因3 前方でのインピンジメント、詰まり感に繋がる膝蓋下脂肪体

 

いかがだったでしょうか。

膝が伸びない要因として3つあげさせていただきましたが、

もちろん最初に書いたように膝関節後方の軟部組織が

しっかり伸びれば難なく伸展できるケースもあります。

今回の話があなたの臨床を少しでもいい方向へ変えるきっかけとなれば嬉しく思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。