大腿方形筋と言えば…

外旋六筋の一つだ!…

それ以外思い浮かびますか?

正直言ってあまり馴染みのない筋肉ですよね。

恥ずかしながら私も勉強する前まではこの程度の考えしかありませんでした。

ですが、色々学んでいくと大腿方形筋もなかなか重要な筋肉の一つなんだな…と実感しています。

是非これを機に大腿方形筋への興味を掻き立てられたと思っています。

そういうことで今回は大腿方形筋の基礎的な解剖学の復習からストレッチ方法、そして臨床で役立つ3つの特徴を解説していきたいと思います。

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大腿方形筋の解剖

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画像引用(一部改変):Anatomography

大腿方形筋(quadratus femoris)
起始 坐骨結節外側縁
停止 大腿骨下部、転子間稜
作用 大腿骨外旋
神経支配 坐骨神経叢(L4~S1)

 

大腿方形筋のストレッチ

※後日、掲載いたします。

 

大腿方形筋の特徴

特徴1 坐骨神経との関係

ダウンロード (22)

画像引用(一部改変):Anatomography

前回の【梨状筋】をご覧になられた方は再度同じような説明になりますが、ご紹介いたします。

人体中で最も太い神経として知られている坐骨神経ですが、この坐骨神経は…

上は梨状筋、下は大腿方形筋に挟まれています

もう少し詳しく説明すると…

仙骨神経叢から出てきた神経が束になり、坐骨神経となった後に大坐骨孔を出ていくことになるのですが、その際に梨状筋があるため梨状筋の下(梨状筋下孔)を通過して骨盤の外側へ出ていきます。

この梨状筋の下を通る際に坐骨神経を反対側(坐骨神経の下側)から挟むような形になるのが大腿方形筋になります。

そのためよく梨状筋が硬い=坐骨神経痛だ!と思いがちですが、梨状筋が硬くても反対側の大腿方形筋に十分な柔軟性があればクッションの役割をして坐骨神経を完全に圧迫することにはなりません。

しかし股関節関節包や内圧との関係が深い大腿方形筋が炎症による線維化(大腿骨頚部骨折の術後など)で柔軟性を失ってしまうと二次的に坐骨神経痛を発症してもおかしくはないと思います。

坐骨神経は上を梨状筋、下を大腿方形筋に挟まれて走行している。

ということを念頭に置いていただきたいと思います。

特徴2 股関節痛との関係

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画像引用(一部改変):Anatomography

股関節の近くにある筋肉なんだから股関節痛に繋がるのは普通でしょ!

と、そう言われればその通りなのですが…

ここでは単に筋肉由来の疼痛ではなく、血管由来の疼痛に関する話を少ししたいと思います。

結論から言えば…

内側大腿回旋動脈という血管が絡んでくる股関節痛です

馴染みのない血管だと思うので簡単に説明すると…

大腿動脈から分岐する血管の一つである部位で絞扼される(後で解説します)と栄養血管である機能が低下し、股関節(後方深部)に鈍痛を引き起こすと言われています。

そしてこの内側大腿回旋動脈がどう大腿方形筋と関係してくるかというと…

ある部位を通過した後、内側大腿回旋動脈の終枝が大腿方形筋まで伸びてきているということ。

そのため股関節(後方深部)の痛みとも少なからず関係しているんです。

もちろん栄養血管であるため、血流が阻害されると筋肉が線維化してしまう可能性も十分にあります。

そして最後に…ある部位とは…

大腰筋と恥骨筋の筋間になります。(もったいぶる必要は全くなかったですね…)

特徴3 最も強い外旋筋

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画像引用(一部改変):Anatomography

外旋六筋の一つである大腿方形筋ですが…

外旋六筋中で最も強い外旋筋の筋出力を発揮するのが大腿方形筋だと言われています。

筋肉を後方から観察しても、水平についていますし、他の筋肉と比べても筋ボリュームも十分です。

しかし外旋六筋に限らず、股関節の外旋だけで見てみると…

大殿筋が最も強い外旋筋力を発揮するようですが、それに次ぐ形で大腿方形筋は2番目に外旋筋力があるようです。

ということは十分、内旋可動域の制限外旋筋の出力に影響してきそうなので覚えておくといいかもしれません。

 

まとめ

特徴1 坐骨神経を下から支えている
特徴2 内側大腿回旋動脈との関係がある
特徴3 外旋六筋中で最強の外旋筋

 

いかがだったでしょうか。

他の筋肉と比べるとやや内容にもボリュームが足りないように感じますが、内容としては外旋六筋でしかイメージが湧かなかった方には満足できる情報だったのではないでしょうか。

是非、一つの参考として今後の治療に生かしていただきたいと思います。

今回も最後までご覧になっていただき、本当にありがとうございました。