変形性膝関節症によく付随する症状の一つである

”ベーカー嚢腫”

 

よく耳にはするけど、

あんまりよく分かっていない…

 

そんな方も多いのではないかと思います。

 

今回はある動画の中で

ベーカー嚢腫が出現する場所、

これをとても分かりやすい動画

解説されているものがありましたので、

ご紹介いたします。

 

直接理学療法士が治療する対象には

ならないと思いますが、視診・触診で

確認することができ、問題があれば

Dr.への報告も必要な場合があるでしょう。

 

とにかく我々自身がもっと

”ベーカー嚢腫”について知るべきです。

 

それが簡単に理解できる内容になっています

 

特に整形外科に勤めていたり、

膝関節疾患をみることが多い方、

またベーカー嚢腫についてあまり知らない方

必見だと思いますので、是非続きをご覧ください

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ベーカー嚢腫を理解する動画

タイトルは【腓腹筋の解剖】

そのため最初は腓腹筋についての概要が

説明されています。

 

そしてベーカー嚢腫に関して言えば、

4:38あたりから関連する事が流れてきます。

 

その中でも早速重要な図解が登場します。

それがベーカー嚢腫の起源となる袋、

嚢胞の場所です。

 

この動画を見るまであなたはこの嚢胞の場所を

しっかり把握していましたか?

 

偉そうに言っていますが私は知りませんでした。

ただ単に、

『膝裏から腫れてきているのかな?』

それくらいにしか思っていなかったんです。

 

しかしこの動画を見たことでしっかりと

ベーカー嚢腫になる嚢胞の場所を

知ることが出来ました。

 

ここでも一応言及しておきますが、その場所は

”腓腹筋内側頭と半膜様筋腱の間”

存在するんです。

 

だからベーカー嚢腫をよくよく観察すれば、

膝関節の内側が腫れていることが

よく分かります。

 

それって言うのは、

内側型の変形性膝関節症の方に

よく出現するのではなく、

ベーカー嚢腫になる滑液包自体が内側にある!

という事なんです。

 

今まで知らずにここまで来た方は

是非これを機会に覚えておいてください!

 

膝全体の腫脹との違い

動画の5:00~見てみると

矢状面でのベーカー嚢腫の発生について

説明されている。

 

この文章の中で印象的なのが、”valve”

ちょっとカッコつけましたが、ただの”バルブ

 

ベーカー嚢腫はこのバルブを通らない事には

滑液が漏れ出ていくことはない。

 

さらに膝関節の関節腔内に造影剤を入れた

画像などを見てみるとそのバルブがよく分かる。

 

結構細い…

それに対して膝蓋上嚢なんかは

それを隔てる壁はあってもまぁまぁ交通量は

多いように感じる。

(90%以上は障壁なく交通しているらしい)

 

だから膝関節の腫脹って言うのは、

全体的に腫れる事はよく確認できるけど、

膝関節後方のベーカー嚢腫を確認できることは

割と少ない。

 

もちろんより注意してみるべきではあるが、

より交通量が盛んに行われているであろう

膝蓋上嚢などの方がよく腫れるのは、

そういう理由があるのではないかと

私は想像している。

 

最終的に必要なのは…

もうお分かりの方のいるかもしれませんが、

結局はベーカー嚢腫に何故なったのを

知る必要があります。

 

もちろん膝関節の炎症があるから

腫れるわけなんですが、それが外傷性なのか

繰り返される刺激によってなのか…など

 

ベーカー嚢腫自体には炎症所見は見られない

と言われています。

腫脹していても熱感や圧痛もありません。

また屈曲に際しては制限因子になる可能性が

ありますが、基本的には機能障害もありません。

 

症例によってはベーカー嚢腫自体の切除や

ベーカー嚢腫を作る元になった組織の処置など

対処法は様々考えられます。

 

そのためにもまずベーカー嚢腫について知る事。

これが大事です。

 

まとめ

・ベーカー嚢腫の元となる滑液包は

”腓腹筋内側頭と半膜様筋腱の間”に存在する。

 

・膝関節腔とは”バルブ”を介して繋がっている

 

・結局は腫れている原因を解消するのが目的

膝関節内の炎症を鎮めるか

損傷組織を切除するか

 

私も最初この動画を見た時は少し驚きました。

そして自分の無知さを思い知りました。

 

もちろん知っているからどうだってことはない

かもしれませんが、人体に関する多くの事は

知っておいた方がいい。

 

自分自身の引き出しも増えるし、

症例に出会ったときに冷静に対処できる。

 

知らなきゃ焦るし、調べるところから入らないと

いけないですもんね…

 

ということで今回はベーカー嚢腫に関して

動画を活用しながら解説してきました。

 

理学療法士である以上、膝関節疾患をみる機会は

割と多いと思います。

もちろん勤めている所にもよりますが…

 

それでも知っておくことは損ではありません。

是非今回の動画をきっかけに頭の片隅にでも

この情報が残っていてくだされば幸いです。

 

それでは今回も最後まで読んでいただき、

本当にありがとうございました。