理学療法士になると色々なセミナーへ参加する人が多いと思います。
そんな私も数年前まで年間に100万円近くをセミナーに投資(今では投機?)していました。
しかし今ではほとんど行っていません。
それは何故か?
自分が投資した金額に見合ったリターン、つまりは費用対効果が得られていないからです。
この記事を読んでいるあなたはどうですか?
セミナーへ行くことで十分な費用対効果を得ることは出来ていますか?
疑問に思っているからはその対策について解説していくので是非、読み進めてほしいと思います。
見出し
対策1 目的・目標を決める
”目的”と”目標”この2つの言葉はよく混同されて使われる言葉ですが、本来は違う意味をもつ言葉のためしっかりと識別しておかなくてはなりません。
その上で、セミナーへ参加することの”目的”と”目標”を決めましょう!
ではその”目的”と”目標”の違いとは…
・目的 ⇒ 最終的なゴールで目標の先にあるもの。
・目標 ⇒ 目的へ行きつくまでの複数の過程。
セラピストにわかりやすく言えば…
・目的 ⇒ LTG(Long Term Goal)
・目標 ⇒ STG(Short Term Goal)
こんな感じになります。
最終的なゴール(目的)を目指して複数の課題(目標)を立てる。
その一つ一つの課題(目標)を達成していきながらゴール(目的)へと向かう!ということが出来ます。
しかしセミナーに参加している人の多くはこのゴール(目的)設定しておらず、課題設定(目標)が出来ていない人が非常に多いです。
要するに面白そう、ためになりそうなセミナーがあれば参加する。
こういう人が実に多いです。
あなたが目指すセラピストとは…
まずは”あなたが目指すセラピスト像”を確立しましょう。
目的は抽象的な決め方でいいんです。
”腰部痛に強いPT”とか”足部に絶対の知識を備えるPT”、”内臓治療を出来るPT”などなど挙げればいくつでもあげられますが、あなたが選定する目的は一つです。
自分の目的を一つ”どんなセラピストになりたいか”そう自問自答しながら決めていきます。
そして目的が決まった後に、じゃどんなセミナーに参加すればいいか、どんな学習方法をとればいいかなど小さな目標を決めていけばいいんです。
だからまずは目的を決める!
そこから始めましょう。
そうでなければまた目的のない、ただ単にセミナーに参加するだけで費用対効果の上がらない結果となってしまいますよ…
対策2 新しいものには手を出さない
真新しいセミナー、今まで聞いたことのないセミナーなどは見ると参加したくなります。
しかしやめておいた方がいい場合もあります。(行ってよかった場合もあります)
それは何故か?
情報も栄枯盛衰するからです。
その時代時代において盛んに行われたり、衰退したりすることは自然な流れです。
しかし新しいものに手を出せばすぐに衰退してしまう可能性が高いです。
ではどうしたらいいのか?
何年も続いている理論から学ぶ
基本的に失敗しないセミナー選びなら何年も続いているものから選んだ方が無難だと思います。
今2016年ですが、10年前の2006年に何が流行っていたかというと…
Wiiや田中義剛さんの花畑牧場生キャラメルが流行りました。
しかし今ではどうかというと…
あまり目にしませんよね。
だから数年で出たり消えたりするものは情報や消費者の動向や浮き沈みに合い、長く続くことはありません。
ですが、何十年も続いている企業や物などはそれなりに理由があるはずです。
それに加えて、それだけ続くということは「信頼と実績」を表す最大の理由にもなります。
またそれだけ求める人の焦点と提供するものがマッチしているとも言えます。
是非セミナーを行くときはそのセミナーが何年も続いている理論に基づくものなのか判断する基準にしてもいいかもしれませんね。
対策3 広く伝わっている情報を手に入れる
これは先ほどの対策2とも重なる点がありますが、少し違う視点で解説します。
それは、どれだけ広く伝わっている情報であるかどうかの問題です。
要するに狭い範囲で語られているものより、広い範囲で語られ伝わっているものの方が良い可能性が高いということです。
もっと言えば、日本国内より世界各地で広まっている理論・情報の方が良い場合があります。
日本は海外に比べて、医療分野で遅れをとっているとされています。
それはリハビリの世界でも同じです。
例えば、理学療法士の養成校設立で言えば…
・日本 ⇒ 53年前
・アメリカ ⇒ 103年前
50年以上も先にアメリカでは理学療法が確立されていたことが分かります。
これだけが情報の遅れの要因ではありませんが、明らかに日本以外の先進国の方が医療分野では先を走っていることは事実です。
これは理学療法に限った話ではありません。
海外から広まった理論
そのためセミナーへ参加する時はそのセミナーの根源となる理論に着目した方がいいです。
もうすでに有名な竹井仁先生の筋膜リリースや山本尚司先生の運動連鎖道場などの理論は海外で行われているものを元にアレンジされたものだと言われています。
だからこれだけの受講者が殺到することがうかがえます。
日本より医療先進国である欧米諸国の理論をアレンジしたセミナーはただ国内で流行っているものよりも世界的に見て展開されているものの方がよいと思います。
はっきり言ってそのノウハウやエビデンスも桁違いです。
だからセミナーへ行く前にこのセミナーの根源になっている理論はどこにあるのか、そしてそれは世界的に見ても有名な理論であるのか、ここまで見抜けることが出来れば、外れのセミナーを引く確率もグッと減ると思います。
まとめ
対策1 自分の目的を決め、どんなセミナーへ行くかはっきりさせる
対策2 真新しい言葉に惹かれるのではなく、従来よりあるものが良い
対策3 海外から発信され広く広まった理論の方が信頼性がある
いかがだったでしょうか。
そもそも私もセミナー中毒のように毎週、セミナーへ出席していました。
それもこのセミナーにどんな背景があるのか、エビデンスはしっかりしているのかなど考えることなくです。
そうした結果、大きな失敗をしてしまいました。
セミナーへ行くこと自体は賛成です。
しかし失敗しないセミナーの見分け方は知っておいた方がいいと思います。
是非そのお役にたてれば幸いです。
今回も最後までご覧いただき本当にありがとうございました。
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