2つの心理テクニックと言われれば、まずそれが何か気になるでしょう。
先にお教えしておきますね。それは…
【ピグマリオン効果】と【ゴーレム効果】です。
ゴーレム効果は別としてピグマリオン効果って一度くらいは聞いたことないですか?
特に医療系の勉強をしている人なら心理学の授業は受けているはずなので耳にしているはずですが…
このピグマリオン効果とゴーレム効果、先に言っておくと…
真逆の心理テクニックです!
要するに一方は良い方向に働く心理テクニックでもう一方は悪い方向には働く心理テクニックになります。
では早速、両方の心理テクニックを簡単に説明しながら見ていきたいと思います。
見出し
ピグマリオン効果
先にピグマリオン効果について解説します。ではピグマリオン効果とは…
人は期待をかけられるとその通りの効果が現れることをいいます。
これはキプロスというところの王様であったピグマリオンが自分で彫った女性型の像を愛し続けたところ、本当の人間になったというギリシャ神話からきています。
まぁ神話なので本当に信じなくてもいいと思いますが、要するに願い続ければ思いは叶うとでも言いましょうか。
ピグマリオン効果とはそういう心理テクニックのことを言います。
では早速、ピグマリオン効果を使った例をみていきましょう。
ピグマリオン効果の具体例
これはよくある話ですが、子供たちにある問題を継続的に解かせるような実験です。
❶ 褒め続けながら勉強をさせるグループ
➋ 叱り続けながら勉強をさせるグループ
➌ 何も言わずに勉強をさせられるグループ
どれが一番、成績を上げることができたかという実験。
答えはもうお分かりのように❶の褒め続けながら勉強をさせるグループだったんです。
もちろんピグマリオン効果の実例を示しながらなので❶が答えであることはわかると思いますが、他はどうだったと思いますか?
結果的に言うと➋の叱られ続けながら勉強をさせるグループも成績が上がったんです!
『じゃどっちだっていいんじゃん!』と思いますが、それは一時的な話です。
叱られ続けながら勉強を続けた子たちは一時的に尻を叩かれて勉強に励み、点数を上げました。
しかし長期的には❶の褒め続けながら勉強した子たちの方が、伸びが良かったようです。
一番変化が見られなかったのは➌の何も言われずに勉強をさせられるグループだったようです。
いやもちろん全てがこれに当てはまるわけではなく、あくまでも実験であり、子供だから何でも褒めればいいってものでもありません。
そこは誤解しないでください。
では大人ならどう生かす?
もちろん相手のモチベーションを上げるためには後輩なんかは特に褒められる点があるなら褒めてあげた方がいいかもしれません。
特に自信を持てない人やいつも不安を抱えている人なんかにはあなたが一言優しい言葉を掛けてあげるだけでも変わるきっかけになるかもしれません。
そして相手が失敗を起こしたとしてもすぐに責めないでください。
相手にも何か理由があるかもしれません。
もしかしたら遅刻した理由が親族の危篤とかなら責められたものではありません。
だから落ち込んでいる人や失敗を犯した人にもまず優しく接することが大事です。
次にあげるゴーレム効果のような対応は注意を払って使ってくださいね。
自分のモチベーションもあげられる
ピグマリオン効果を知れば、自分にだって生かせます。
まぁ一言で言えば【自己暗示】的な部分が強いんでしょうか。
いくら困難に陥っても…
『自分はまだまだやれる!』
『これが一番底辺だ。ここからならいくらでも這い上がれる!』
『自分にはそれだけの能力が備わっている!』
まぁよくあるアファメーションというやつでしょうか。
自分の潜在意識を変えるテクニックですよね。
こういう使い方もできると思います。
ゴーレム効果
ではその反対の意味をもつゴーレム効果とは…
人は期待されなかったり、批判され続けるとそれもその通りの結果となって現れてしまうということです。
「あなたって子は本当にダメな子ねっ!」と叱責され続けると本当に自分はそのような人間なんだ…それくらいの価値しかない人間なんだ…と理解し、それが結果として性格や人間性を形成する一つのきっかけになる可能性があります。
ちなみにこの名前の由来は、ユダヤ系の伝説の中にある泥人形、ゴーレムからきているといわれているそうです。
まぁそんなことはさておき、より詳しい例を見ていきましょうか。
ゴーレム効果の具体例
一番は何といっても【他人からの叱責】です。
これほど強力なものはありません。
特に自分に近い人物、自分が信じていた人からの叱責ほどより影響が出ます。
先ほどの親からの叱責だってそう、親友から「君って本当に最低なやつだ!もう一生、話したくもない!」なんて言われたら本当に立ち直れないですよね。
まぁ一言言われるくらいなら挫折と捉えて、乗り越えられるかもしれませんが…
・先生から「君は本当に馬鹿だね。行ける高校もないよ。」
・祖父母から「あんたは本当に昔から礼儀がなってないね。」
・両親から「お前は本当に出来が悪い。いいからさっさと勉強しろ!」
こんなこと言われ続ければ、潜在意識の中に…
『自分は馬鹿なんだ。行ける高校すらないんだ。』
『自分は礼儀がなっていないんだ。だから婆ちゃんたちから嫌われてるんだ。』
『いくら勉強しても認めてもらえない。自分ってそれほど出来が悪くて、存在価値がないんだ。』
こう思っても仕方ないです。
だからゴーレム効果はとても恐ろしい心理テクニックでもあるんです。
厳しい言葉をバネにできないくらい刷り込まれたら本当にこうなってしまう可能性は高いと思います。
まとめ
期待をかけるとその通りの結果になるピグマリオン効果
その反対に批判し続けるとその通りの結果になるゴーレム効果
ピグマリオン効果とゴーレム効果は相対する心理学
いかがだったでしょうか。
相対する2つの心理テクニックを知り、言葉の恐ろしさを感じたのではないでしょうか?
あなたは自分自身に対してネガティブなことばかりかけてはいませんか?
一人の人間である以上、無限の可能性を秘めていますから、絶対に自分で自分を諦めないでくださいね。
それでは今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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