傾聴って聞くと、ただ相手の話を聞く、聞く、聞く…
それじゃダメなんです!
いやもちろん誰かと話をするっていうのは仕事以外にも家族や友達、一日に数えきれないくらいの相手と話をする人もいるかもしれません。
その中で信頼関係を築いていくのに傾聴が大事だってよく耳にすると思いますが、ただ傾聴すればそれでいいわけではありません。
私も最初は何でもかんでも人の話を遮らないように相槌を打ったり、時にはもっと相手を乗せるような気持ちで会話しているときもありました。
でもそれが普通の会話なら…例えば、
・患者さんとは腰痛が起きた原因を聞く、どんな姿勢だとひどくなるか聞く
・先輩なら腰痛について考えられる可能性とどのような対処法があるか聞く
・友達なら今度どこの研修会行こうか一緒話す
これがまぁまぁ一般的に言う普通の会話ですよね。
でも同じような語彙力しかなくて、むしろ自分より学歴が低い人が患者さんや先輩と仲良くなったりする人が周りにいませんか?
(語弊があるといけないので学歴が高い人でもコミュニケーション能力が高い人はたくさんいますよ。)
そこでその人たちがどんな会話してるか気になったことありませんか?
私は気になって聞いてみたことが何回かあるんです。
そして気付いたのは大体同じような内容の会話だということ。
そしてさらにいうとそれはある心理テクニックの一つであることがわかりました。
あなたも知りたいですか?
今回はそんな信頼関係をより深くする心理テクニックについて解説していきたいと思います。
見出し
信頼関係を深めるのがうまい人が聞いていたこと
それは…
愚痴です。
いやいや厳密に言えば愚痴だけではないです。他にも…
夫(妻)への不満、上司への怒り、金銭的不安などなど…
どういうことかわかりますか?
要するに、負の感情・ネガティブな要素がある話をしていたんです。
人は誰でも不満・怒り・不安などあまりよろしくない感情を胸の中にしまっているものです。
しかしそれは表には出さず、穏便な感じを装い、日々日常を送っています。
いや悪いことではありません。
そう繕うことはよい印象を与えることもありますし、表情に出なければ幸せそうであるともいえます。
じゃその負の感情はいつまでも胸の中にしまっておけるのか?
いえそんなことはありません。いずれストレスとなって現れます。
そんなときに人は運動やカラオケ、趣味で発散しようとします。
これで解決できるならこの心理テクニックは必要ないかもしれません。
しかしこの負の感情・ネガティブな要素の話を聞いてあげる。
これが今回の心理テクニックになるんです。
それが…
【カタルシス効果】という心理テクニック
カタルシス効果とは…
今まで説明してきた通り、相手が持つ負の感情・ネガティブな要素をうまく引き出し、吐き出させることによって気持ちを楽にさせることです。
一般的に言えば、心理カウンセラーがこれに当たると思います。
心身に不満・不安を抱え、言いようのない恐怖にさいなまれる。
そんな人たちの声を聞き、快方へ向かわせるための仕事です。
ではなぜ先ほどの私の友人はこのような話を引き出して、患者さんもしくは先輩と仲良くなっているのか?
負の感情・ネガティブな要素を見せれる相手に好意を持つ
そう。
『この人なら私の話をよく聞いてくれる』
『この人なら私の嫌な部分も広い心で受け止めてくれる』
『私に共感してくれるってことはこの人も同じような悩みをもっているんだ』
『何か悩みがあったときはこの人に話せば大丈夫だわ』
『こいつは俺の言いたいことがわかるいいやつだな』
これを読んでわかると思いますが、ほとんど好意に近い感情を持っています。
それが異性ならなおさら厄介な感情にはなりそうですが…
そう、【カタルシス効果】とは場合によっては恋愛でも使えるテクニックでもあるんです。
【番外編】普通の恋愛って…
ちょっといつもの話とは脱線してこの【カタルシス効果】を使って恋愛のことを考えてみたいと思います。
普通、私の中の普通かもしれませんが、相手に好かれようと思ったらポジティブなことや嬉しいこと楽しいこと、そんなことを話の話題にした方が相手に好感をもたれると思いませんか?
だから先ほどの負の感情・ネガティブな要素は通常、恋愛においてはあまり使われないように感じます。
しかしそれは最初だけです。
相手との信頼関係、この人にならもう何でも話して大丈夫と思った時から自分の中に抱えていた負の感情・ネガティブな要素を含め、自分のコンプレックスについて話をするときがいずれ来ます。
そしてそんな私でも受け入れてくれる彼(彼女)であれば、そこから本当の付き合いが始まります。
だから逆に考えれば、この人となら…と思うなら積極的に相手の負の感情・ネガティブな要素・コンプレックスについて聞いてあげましょう。
そうすると相手はあなたにより好意を持つことが考えられます。
それが【カタルシス効果】なんです。
このカタルシス効果の使い方は言葉に出させるだけではなく、他の活用方法もあるんです。
それは…
感情の開放。つまり、涙です。
今の自分たちに共感できるような映画をみて、その主人公やストーリーを自分と照らし合わせ、負の感情などを想起させることで涙を流します。
そしてお互いが「この映画、よかったね」と共感しあうことで、より親密になれる。
これもカタルシス効果の一例としてよく知られています。
話を戻すと…
この【カタルシス効果】をうまく使っているのが、私の友人なんです。
本人は意識使っているわけでもないし、カタルシス効果を知って使っているわけでもありません。
それでも患者さんとは一線を引きながらうまいことコミュニケーションを取り、信頼関係を深めています。
それにはもちろんそこに行きつくまでの信頼関係もあり、雰囲気作りも必要です。
相手に負の感情・ネガティブな要素・コンプレックスのある部分を話させるということは相手にとってあなたに自分の『恥ずかしい部分』をオープンにするのと同等のことを行うわけです。
だからそこには周到な準備が欠かせないといえます。
まぁ総称してこれが、信頼関係をより深めるコツ、【カタルシス効果】という心理テクニックになります。
まとめ
信頼関係を深めるには愚痴などのネガティブな話を聞く
ネガティブな話を聞き、好意を得ることをカタルシス効果という
言葉だけでなく涙もカタルシス効果といえる
カタルシス効果は信頼関係をより深める効果があるテクニック
いかがだったでしょうか。
若干話の内容は繰り返す部分がありましたが、『あぁなるほど』と思った部分がいくつかあったのではないでしょうか。
是非、あなたも周りの人との信頼関係の深さを深めたいならカタルシス効果という心理テクニックを使ってみてはいかがでしょうか。
それでは今回も最後までご覧いただきましてありがとうございました。
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