「あなたは周りからどう思われているか気にし過ぎる傾向がありますね」

「本当は優しい心を持っているのに、人の前になるとついつい強がっているところがありますね」

「以前と比べて少し集中力が欠けると感じる部分があるのではないですか?」

このようなことを言われてどれもピンとこない人はほとんどいないと思います。

それは私が大体の人に当てはまるような言葉で書いたからです。

この心理テクニックのことを『バーナム効果』といいます。

初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれませんね。

そこで今回はこのバーナム効果、日常や仕事でどのように生かしていけるか考えながら解説していきたいと思います。

騙しているわけではありませんが、相手の心をしっかりと捉えることはその後の信頼関係にも繋がります

是非、記事の内容を読んで実践していただければと思います。

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バーナム効果とは…

先ほども簡単に説明しましたが、バーナム効果とは…

多くの人に当てはまる要素のある言葉の表現で「それ私のことだ…」と信じさせる心理テクニックのことをいいます。

ちなみにバーナム効果はアメリカの心理学者が名付けたそうです。

はっきり言うと、曖昧で抽象的、具体性がない言葉ともいえると思います。

そのため占いや心理学ではよく使われ、特に女性はこのような言葉を掛けられたことがあるかもしれませんね。

そしてこれも先ほど述べましたが、あなたが『確かに私のこと言い当ててる!』と思った時にはもうすでにあなたは相手を信頼しています

『この人なら私のことわかってくれている』

『この人のことなら信じても大丈夫そう』

『この人の言う商品を買えば私の人生はきっと変わるはず!』

危ないですよね。

実際、詐欺の手口や人を騙す手法にももちろん用いられるんです。

人ははっきり言って自分のことにしか興味がありません。

だから自分のことを言い当てたり、自分に共感してくれる人がいれば迷わず信じてしまう習性があるんです。

うまい人はそこを突いてくるんです。

いやいやだからと言ってあなたに人を騙せ!と言っているんじゃありません。

このバーナム効果をしっかりと信頼できるように活用できれば、さらによりよい信頼関係を結ぶことができ、知識や技術が上がっていなくても患者さんからの信頼を勝ち取ることができるんです。

では実際にはどうするのか…

 

バーナム効果の活用方法

一対一の場合

例えば腰痛に悩んでリハビリに来た人に対して、この人が画像診断上【腰椎椎間板ヘルニア】だと事前にわかっていた場合…

「〇〇さんは前屈みになるのが辛くありませんか?」

「前屈みは辛いのに、腰を後ろに反るのはどうもありませんよね?」

「(背臥位)ここから私が足をまっすぐ上げると足に痛みが走りませんか?(SLRのこと)」

このように専門知識を生かしながら【腰椎椎間板ヘルニア】にありがちな症状を的確にあてていく!

これだけで患者さんは、

『この人、私の痛み・痺れをわかってくれてる』

『この人なら信用できる!ここへ通ってみよう!』

と信頼関係を結べて、なおかつ治療者が先導して治療を行っていけるようになります。

一対複数人の場合

若いセラピストならあまり経験がないかもしれませんが、一応健康教室もしくはセミナーなどで人前に立って説明される方にも使える方法を簡単にご紹介します。

例えば…

「今まで腰痛に対して数々の方法を試されてきた方もご安心ください」という言葉。

このどこがバーナム効果に当たると思いますか?

正解は…

「数々の方法」というところです。

ここでは「数々の方法」ということで…

・腰痛体操

・健康器具

・腰痛改善メソッド

・整骨院

・カイロプラクティック

などなど…

要するに健康教室であれば腰痛に悩む人が来るわけですからその人たちみんなに当てはまるような曖昧な言い方をすれば、『これは私のことを言っているんだ』と思い込むわけです。

これがバーナム効果の一例になります。

 

相手の心理状態を考える

実際にはバーナム効果を使うのにもその環境もしくは相手の心理状態を考える必要があります。

例えば…

・占いに来る人は悩みや相談事を抱えてきます。

・腰痛があって病院を受診する人なら痛み・痺れで困っています。

・健康教室に来る人は自分の健康状態に興味があったり、不安があったりします。

何かしら問題がないとそこにはいかないはずです。

だからそんな人に的外れなことを言っては意味がありません。

・占い師が、「あなたは悩みがないけど精神状態が悪いですね」

・病院に行って、「腰の状態は悪くないけどリハビリでもしましょうか」

・健康教室に行って、「腰痛は二足歩行である人間の宿命みたいなものですから」

こんなこと言われたら誰もあなたのことは信用しないですし、信頼関係を築く以前の問題です。

まずは相手の心理状態を察して共感する。

その上で必要ならあなたの専門的な知識を生かしてバーナム効果を使う。

これが本来の形です。

ただ単に人を騙すためのテクニックではないですし、しっかりとした時と場所を選び活用することが重要になってきます。

 

まとめ

バーナム効果は曖昧な表現で相手を信じ込ませる心理テクニック
信頼関係を構築する一つのテクニックといえる
まずは相手の心理状態を考察してから使うことが重要

 

いかがだったでしょうか。

【バーナム効果】初めて耳にした人もいると思いますが、魅力的なテクニックだと思いませんか?

相手との信頼関係を築くのに一番は知識やテクニックがあることだ!と思っている人は少し損をしているかもしれません。

もちろんそれも大事ですが、相手に共感する力をつけるのも重要なテクニックですよ。

それでは今回も最後までご覧いただきありがとうございました。