同僚と話していたりすると、未だに”学歴”や”過去の自分”について劣等感を感じている人がいます。
(正しい意味での劣等感は、自分の力に変えていくようですがここでは深く考えないでください)
じゃ実際周りを見て学歴のある人の方が出世して、給料を多くもらっていますか?
また学会発表などを数多くこなしている人が出世していますか?
理学療法士の世界だとこれくらいの事ではなかなか出世しません。
簡単な役職はつけられても昇給は微々たる程度、役職を付けられた責任・リスクと照らし合わせるとあまり良い結果だとは言えません。
むしろその内情を聞くと、拒否したくなる場合もあります。
でもなぜ多くの人は学歴を悲観したり、他人と自分を比べることで自分に劣等感を感じるんでしょうか。
そこで今回は学歴などと仕事とは全く関係ないことをお話ししていきたいと思います。
見出し
小さい頃からの教え
『学生の本分は学業!』
この言葉は両親や祖父母から嫌というほど言われた記憶がある人も多いと思います。
私もそんなうちの一人です。
はっきりいって親の機嫌をとるためや自分の買ってほしい物をねだる時のために勉強を活用していました。
そんな感じだからあまり頭は良くないです。
はっきり言ったら誰でも入れるような高校・専門学校へ進んで理学療法士になりました。
でも就職して感じましたが、大卒の人が必ずしも臨床で結果を出せるわけではないということです。
もちろん基礎学力に差があることで与えられる仕事にちょっとした違いがあったり、人と話している内容が少し学識があるような言葉が出てきたりすることはあります。
しかしそれが臨床の治療とは全く関係ないということ。
養成校は国家試験を通るためにある
はっきり言って【理学療法士】という資格を取るのに大学も専門学校もあまり違いはありません。
それは養成校の最終目的が”生徒を一人でも多く国家試験に合格させること”だからです。
学校は”合格率100%!”とか”合格者数〇〇人!”などと実績を元に次の学生を募集します。
そのため今いる学生をとにかく国家試験に通すことが一番の使命なんです。
だからどこの学校を出たとか、大卒か専門学校卒かなんてはっきり言って全く関係のないことです。
大事なのは社会人になってから
これは学歴だけじゃなく、学校でも成績も全く関係ありません。
例えば学校での成績もビリ、国家試験も何とかギリギリ通過した人。
はたまた学校での成績は常にトップで首席で卒業、もちろん国家試験も余裕で突破した人。
もちろん後者の方が臨床に繋がる知識・情報はしっかりと頭に入っているため結果を出そうですが、教科書通りにいかないのが臨床です。
努力によっては前者の方が何かコツを掴み、一気に実力をつけていく場合だってあります。
ここで言いたいのは、臨床に出て社会人なり、患者さんを前にしたときはほとんどみんな横一線でのスタートだということです
失敗は大事。だけど…
よく臨床では『try & errorが大事だ!』と言われることが多いです。
もちろんその通りです。
自分で考えうることを実践して、失敗してもまた考え直してトライしていくことを指しています。
ここで大事なのは失敗することもですが、再び”考え直すこと”です。
人は一回失敗すると次の努力を怠ってしまう人がいます。
本当はその失敗から学びを得て、次に生かし、挑戦しなおすこと。
これができる人は非常に少ないです。
ということは…
一番いけないのは…
なんとなくわかると思いますが、”失敗してそのままにしておくこと”です。
はっきり言って誰も失敗したいと思っている人はいません。
だけど人間はほとんど失敗からしか学ぶことが出来ないんです。
そこに早く気付いた人は誰よりも早く成長していけると感じています。
結局、大事なのは…
一言でいうと…
”基礎”ですね。
理学療法士でいうところの解剖・生理・運動学あたりでしょうか。
これが大事です。
そんなことわかってるよ!と言われそうですが、あえて伝えておきます。
全ては基礎の上に成り立つ
自分の周りにあってこれはすごいなと思えるものを何か想像してみましょう。
例えば、ピアノ演奏。
上達者が弾けば、美しい音色に心惹かれますが、ピアノ演奏の基礎はドレミファソラシド。
このドレミファソラシドをどれだけうまく扱えるかで弾く人によって全然別物になりますよね。
あとは、チラシなんかもそうでしょう。
基本は書くこととデザインだけです。
しかし書く人によって人を惹きつけ、商品を飛ぶように売る人もいれば、その反対にいくら書いても人の心に響かせることは出来ずに売ることが出来ない人もいます。
このようにして考えると…
何をするにしても基礎は必ず必要だということ。
逆三角形にはならないように!
水泳選手だと逆三角形の形はとても素敵に見えますが、臨床では”正三角形”を目指してください。
何を言いたいのかというと…
・正三角形 ⇒ 基礎がしっかりと土台として上の応用を支えている
・逆三角形 ⇒ 基礎の部分が頼りなく、テクニックや応用ばかり積み上げている
こうなるといずれ逆三角形は倒れます。
しかし正三角形の基礎がしっかりしている三角形なら基礎をしっかり固めることで倒れることが無く、上にあるテクニックや応用を発揮することが出来ます。
是非あなたも臨床での”正三角形”を目指しましょう。
いかがだったでしょうか。
結構ありふれた言葉で書きましたが、ハッとされた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
私も常日頃から基礎に関する学習を行っています。
その基礎を元に原理・原則を掛け合わせ、理にかなった治療ができるように努めているところです。
是非、皆さんにもリハ局を通してその一端を感じていただければと思います。
今回も最後までご覧いただきまして本当にありがとうございました。
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