前回までトリガーポイントについて

詳細をご紹介してきましたが、

今回はそのトリガーポイントに対する

3つの治療法について紹介していきたいと思います。

 

トリガーポイントによる症状や病態はわかっても

治療となるとトリガーポイントを単に押すだけでは寛解しません。

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今回は治療編ではありますが、

方法について言及するためのものですので

詳細が知りたい方は

各々のテクニック講習会へ行かれることをオススメします。

 

しかしこれを知ることで

トリガーポイントに対する治療法を知り、

実際の治療に役立つ方法ではあるので

臨床の場で生かしていただきたいと思います。

 

 

 1、直接法

直接法は他の治療に比べ、

難易度が低い上に治療効果も高いですが、

トリガーポイントを維持している原因が残っていれば

また活性化してしまう恐れがあるため注意が必要です。

 

Ⅰ、虚血性圧迫法

活動性トリガーポイント部位を直接押圧する手技。

圧迫する時間に関しては諸説ありますが

①10秒程度を繰り返し行ってから評価

②30秒から2分程度押圧してから評価

この2つの方法が主流であるとされています。

 

また強さに関しては不快感が出ないまたは心地よい痛みなどが

キーワードとして出てくる場合が多いです。

 

ここで注意すべき点は

伸張反射」や「逃避反射」です。

伸張反射は急激に筋肉を引き延ばすことで

逆に筋肉を収縮させてしまうため押圧する際には

ゆっくりと強さをあげていく必要があります。

逃避反射は痛み刺激が強すぎると

当該筋肉をそれ以上損傷させないために

収縮反応が出てしまうため注意してください。

 

以上を注意して行うことで

直接法によるより効果の高い治療が行えるかと思います。

 

また直接法に関してはこれ以外に

トリガーポイントブロック注射や鍼治療なども含まれてきます。

 

 

2、間接法(筋膜・皮膚)

間接法はトリガーポイントに対して

反射を使い、抑制をかけたり筋膜レベルでの治療法になります。

 

Ⅰ、冷却スプレー

いくつかの文献を読んでもよく紹介されている方法になります。

簡単に説明しますと患部に向けて冷却スプレーを使うことで

皮膚を刺激し、中枢神経系にのぼる反射を使って

筋緊張亢進やスパズムを抑制する働きがあります。

この反射を利用して筋緊張が緩和されているときに

ストレッチなどを併用するとより高い効果が見込まれます。

 

Ⅱ、筋膜リリースやFPR

これらは筋膜に直接作用する方法論になるため

ここでは詳細は述べませんが、

要するに筋膜の伸張が循環系の改善にも一役買うことで

トリガーポイント周辺から疼痛軽減を図る方法になります。

 

 

3、間接法(筋肉)

筋肉の収縮弛緩効果や拮抗筋への

アプローチを行うことで

患部の治療へと繋げていく方法になります。

患者さんの立場になると割と体への負担が少なく、

安心した治療法になると思います。

 

Ⅰ、カウンターストレイン

カウンターストレインは拮抗筋に伸張刺激を与えることで

対象としている筋肉を弛緩させる効果を狙います。

これによりトリガーポイントを形成している

筋肉の不必要な収縮を阻害することで

トリガーポイントの不活性化を狙います。

 

Ⅱ、マッスルエナジーテクニック

トリガーポイントを形成している筋肉に対して

等尺性収縮をさせたあとリラクゼーションさせることで

筋肉の弛緩効果を狙う方法になります。

筋肉を収縮することで

熱の発生や循環系の活性化も促進することができるため

有用な治療にはなりますが、

筋収縮によりトリガーポイントを強固にしないよう

注意が必要となってきます。

 

 

以上がトリガーポイントに対する治療の大枠になります。

細かい治療法まで含めますと

たくさんの治療法があがってくるかと思いますが、

まずはこれらを活用して治療してみることをオススメしたいと思います。

 

是非皆さんの臨床で生かしていっていただきたいと思います。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。